◆姫路城研究の第一人者に聞く、特別公開の見どころ

【枡形虎口(ますがたこぐち)】

 搦手道(からめてみち)には、との一門・との二門で構成された枡形(ますがた)が残っている。姫路城では、枡形の2つの城門と、枡形を囲む土塀が残っている唯一の例。

【長壁神社遺趾(おさかべじんじゃいし)】

 との二門東側にある北向き石段の上の平場には、姫山の地主神・長壁神社が祀られていた。現在は「長壁神社遺趾」の石碑がある。

 『図説 日本の城と城下町 姫路城』という著書もある、姫路城研究の第一人者で、姫路市立城郭研究室の学芸員・工藤茂博に話を聞くと「姫路城は世界遺産・国宝なので、状態の保全や安全性の観点からも、いつでもすべてのエリアを公開できるわけではないんです。

 今回の特別公開では、大天守に向かうメインのルートだけではなく、裏口にあたるルートにも、防御措置がしっかり取られていた工夫を見てほしいですね」とのこと。

 2月中旬から3月上旬まで、もし関西エリアへの旅行を考えているならば、ぜひ、兵庫県姫路市へ。普段は見られない“特別な白鷺城”の姿に、触れてみてはいかがだろうか。

【姫路城・冬の特別公開:姫路観光ナビ ひめのみち】

詳細は
https://www.himeji-kanko.jp/event/1495/

【概要】

開催日:2025年2月15日(土)~3月2日(日)
受付時間:09:00~16:30(最終入城16:00/閉城17:00)
受付場所:井郭櫓(いかくやぐら)

※「との四門」から入城および再入城はできません。特別公開エリアは、原則一方通行となり、「との四門」からご退城いただきますので、西の丸及びお菊井戸の見学は先にお済ませください。

観覧料:大人・小人(小中高生):200円
※別途入城料が必要となります。

2025.02.15(土)
文=CREA編集部
写真=釜谷洋史