日本文学振興会より、第172回芥川龍之介賞の候補作が決定いたしました。選考委員会は、きたる2025年1月15日(水)都内にて開催致します。

◆選考委員(五十音順) 小川洋子・奥泉光・川上弘美・川上未映子・島田雅彦・平野啓一郎・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一

◆正賞:時計  副賞:賞金100万円


候補作品(作者名:五十音順)

安堂ホセ(あんどう ほせ)「DTOPIA(デートピア)」文藝秋季号

1994年生まれ。2022年「ジャクソンひとり」で第59回文藝賞を受賞しデビュー。

〈作品〉「ジャクソンひとり」2022年文藝冬季号=第168回芥川賞候補、単行本は22年河出書房新社刊。「迷彩色の男」23年文藝秋季号=第45回野間文芸新人賞候補、第170回芥川賞候補、単行本は23年河出書房新社刊。「DTOPIA」24年文藝秋季号=第46回野間文芸新人賞候補、単行本は24年河出書房新社刊。


鈴木結生(すずき ゆうい)「ゲーテはすべてを言った」小説トリッパー秋季号

2001年生まれ。24年、西南学院大学卒。24年「人にはどれほどの本がいるか」で第10回林芙美子文学賞佳作を受賞。

〈作品〉「人にはどれほどの本がいるか」2024年小説トリッパー春季号。「ゲーテはすべてを言った」24年小説トリッパー秋季号。


竹中優子(たけなか ゆうこ)「ダンス」新潮11月号

1982年生まれ。早稲田大学第一文学部卒。2016年「輪をつくる」で第62回角川短歌賞受賞。22年、第60回現代詩手帖賞受賞。24年、投稿小説「ダンス」で第56回新潮新人賞を受賞。
〈作品〉歌集『輪をつくる』2022年KADOKAWA刊=第23回現代短歌新人賞受賞、第48回現代歌人集会賞受賞。詩集『冬が終わるとき』23年思潮社刊=第28回中原中也賞最終候補。詩集『汐入町と洗濯機』24年しろねこ社刊。「ダンス」24年新潮11月号。


永方佑樹(ながえ ゆうき)「字滑(じすべ)り」文學界10月号

〈詩〉をテキストのフォルムとしてだけではなく〈行為〉としてとらえ、水等の自然物やデジタル等を詩的メディアとして使用し、「詩を行為する」表現を国内外で展開(「Dialogue対話-Voix聲」:仏ポンピドゥ・センター企画「Jonas Mekas Poetry Day」2024 等)。19年、詩集『不在都市』で第30回歴程新鋭賞受賞。22年秋、米国国務省教育文化局の助成でインターナショナル・ライティング・プログラム(IWP/アイオワ大学)に参加。24年、初の中編小説「字滑り」を「文學界」に発表。

〈作品〉詩集『√3』2016年思潮社オンデマンド刊。詩集『不在都市』18年思潮社刊=第30回歴程新鋭賞受賞。「字滑り」24年文學界10月号。


乗代雄介(のりしろ ゆうすけ)「二十四五(にじゅうしご)」群像12月号

1986年生まれ。法政大学社会学部メディア社会学科卒。2015年「十七八より」で第58回群像新人文学賞を受賞しデビュー。18年『本物の読書家』で第40回野間文芸新人賞、21年『旅する練習』で第34回三島由紀夫賞を受賞。22年、同作で第37回坪田譲治文学賞を受賞。23年『それは誠』で第40回織田作之助賞受賞、24年、同作で第74回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。

〈作品〉「十七八より」2015年群像6月号、単行本は15年講談社刊。「本物の読書家」16年群像9月号、単行本は17年講談社刊=第40回野間文芸新人賞受賞。「未熟な同感者」17年群像7月号(『本物の読書家』に併録)。「生き方の問題」18年群像6月号。「最高の任務」19年群像12月号=第162回芥川賞候補、単行本は20年講談社刊(「生き方の問題」併録)。『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』20年国書刊行会刊。「旅する練習」20年群像12月号=第164回芥川賞候補、単行本は21年講談社刊=第34回三島由紀夫賞受賞、第37回坪田譲治文学賞受賞。「皆のあらばしり」21年新潮10月号=第166回芥川賞候補、単行本は21年新潮社刊。『掠れうる星たちの実験』21年国書刊行会刊。『パパイヤ・ママイヤ』22年小学館刊。「それは誠」23年文學界6月号=第169回芥川賞候補、単行本は23年文藝春秋刊=第40回織田作之助賞受賞、第74回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。「二十四五」24年群像12月号。

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2024.12.17(火)