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切実に、「こんな親友が欲しい!」

――さて、『あたしの!』は映画のジャンルとしてはラブコメだが、友情についても、主要キャラクター4人の感情の変化が丁寧に描かれている。直己の親友は、山中柔太朗さん演じるクールなイケメンの成田、あこ子にも、幼馴染みで正反対のキャラクターの充希という親友が。登場人物4人が、それぞれに自分や相手を尊重し合う過程は、切なくもスリリングだ。木村さんは、女の友情と男の友情に違いを感じることはあるのだろうか?

 女性同士だと、仲が深まれば深まるほど、会話のテーマが増えていく。逆に男性は、減っていくというか……言葉数が少なくなっていく印象があります。そこが逆だなと感じます。男同士だと、話さない方が居心地はいいんですけど、女性の場合は、共感ポイントを増やしていくことが居心地の良さに繋がるのかな? とか。あくまで僕の印象ですが、そういうところはある気がします。

 直己と成田の関係も、直己の家に4人で集まったとき、成田だけ残って後片付けをするシーンがあるんですよ。そこで成田が、それまで見られてなかった直己の顔が見られて、親のように安心するんですが、成田の直己への愛が伝わってきて、僕もすごく好きな場面です。成田が女子だったら間違いなくくっついてますし、実際に僕もこんな親友が欲しいです!

 こんなに自分のことを好きでいてくれて、表面には見せていない深い部分まで理解して、気にかけてくれていて、周囲の関係性をいい方向に持っていってくれる親友。成田最高です(笑)。

2024.11.03(日)
文=菊地陽子
撮影=榎本麻美
ヘアメイク=Sayaka(MASTER LIGHTS)
スタイリスト=TOGO MANAMI