Magnificent View #176
嘆きの壁(イスラエル)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 嘆きの壁とは、エルサレム神殿唯一の遺構として残った西側の壁を指す。

 紀元前20年、ヘロデ大王によって築かれた壮麗な神殿は、紀元70年にはローマ軍によって破壊されてしまう。

 その後、自らの国家を失い離散したユダヤ人たちは、父祖の地を訪れるたび、かつての栄光のよすがとなるこの壁に額を当て、民族の復興と帰郷を祈るようになった。高く詰まれた石垣の隙間には、願いの言葉を綴った紙片が多数はさみ込まれている。

 ユダヤ教徒以外も壁に触れることができる。だが教義上の禁忌から、その際、男性は頭頂部を隠すキッパという帽子をかぶらなくてはいけない。

Column

今日の絶景

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2014.03.25(火)