この記事の連載

フェムケア賢者・及川夕子さんの愛用品

――フェムケアアイテムはどのような基準で選んでいますか?

 医療ライターとして、まず、女性の健康に関わる製品やサービスが科学的根拠に基づいたものであるか、さらにフェムテックに取り組む人や企業の視点も気になります。信頼できる情報や作り手の視点をもとに製品を選ぶことで、本来あるべき姿のフェムテックを応援したいです。フェムテックが広がり、困っている人が多くないからという理由で、取りこぼされている健康課題にも注目が集まることを願っています。

◆Apple「ヘルスケア」

 iPhoneのヘルスケアアプリ。月経トラッキング機能のほか、服薬管理も可能。

「剤形、色、服薬量なども登録できます。ホルモン補充療法中でパッチを貼っているので、リマインダーも活用してます。アップルによると、ユーザーの月経データ分析から、人種により異常な子宮出血や有病率が異なることが判明したそう。この事例のように、フェムテックによって女性の健康課題の研究が加速することを期待したいです」(及川さん)

2024.09.19(木)
文=増本紀子(alto)
写真=平松市聖