この記事の連載

長い舞台を駆け抜けるために必要なのは……

――今回も長丁場の舞台です。身体のメンテナンスはどうされていますか?

 これを言うと、「何言ってんの?」と言われちゃうんですけど、稽古に入る前に痩せておきたいというのが毎回あります。

 みんなには「何言うてんの、痩せてるやん! 太ってへんやん」って言われますが、やっぱりちょっとね、ヒザが痛くなったりするんですよ(笑)。だから体重を絞っておくのが重要で……。稽古に入ったら自然と痩せますが、その前から気を付けておきたいです。

――舞台は携わっている時間が長いので、オンオフのスイッチングが難しい気がします。佐々木さんはどうされていますか?

 舞台に入っているときはもう、ほかのことをしない。一切しないです。

――朝から晩まで、役に集中するのですか?

 そういう意味で言うなら、僕は役を引きずらないタイプ。稽古を離れたら、とりあえず考えることは体のメンテナンスのことばかりです。風呂入ろ、はよ寝よ、点滴打とう、鍼しよ…みたいな(笑)。自分でも「つまんないなぁ」と思っています(苦笑)。

 気分転換にショッピング……、なんて絶対にないし、ドライブもしないしなぁ。稽古、本番中は深酒もしません。寝るために、寝酒として飲むくらいで。

 僕、風呂は好きです。毎朝、毎晩入るくらいにお風呂好き。温泉も好きですね。時間ができたら結構ひとりでフラッと行くんです。大好物(笑)。

――佐々木さんが好きな温泉地を教えてください!

 最近の話で言うと、岩手県の遠野にロケで行ったんです。そこでは時間があれば温泉に入って、本当によく寝られました。普段は寝つきが悪いんですけど、あんなに寝られることないなと思うぐらい、ぐっすり。泉質が合っていたんでしょうね。

 泉質が合うという話なら、何年か前にひとりで屋久島に行きまして。レンタカーを借りて島をぐるっと周ったりしたんですが、そのときに屋久島の南側に相当いい感じの温泉がありまして。あれは、今までたくさん巡った中でも一番気持ちのいい温泉でした。

 屋久島は365日毎日雨が降るという場所ですから、途中で雨が降ったらそれを吸い上げているガーッというような音が聞こえてくる、そんな森のど真ん中にあるという環境も素晴らしかったです。

 あとは最近函館スプリントで、函館競馬場に仕事で行ったのですが、タクシーの運転手さんが「冬は猿がお風呂に入りに来るんです」って言っていたのが面白くて。一度猿と一緒に温泉入ってみたいなって思っています(笑)。

――最近佐々木さんはInstagramやX(旧Twitter)を新たに始められましたよね。とても楽しく拝見していますが、SNSを使ったコミュニケーションはいかがですか?

 慣れないし、自信がないですけど(笑)、スタッフと一緒に頑張っています。でも楽しんでいますよ。インスタライブもちょこちょこやったりとか……。

 あとはXも結構頑張っています。フェデリコクイズを出したり、いろいろやっていくので、ぜひ登録お願いします! あれ? こういうときは「フォローしてください」って言うのかな? ボチボチやっていきたいと思います。

佐々木蔵之介(ささき・くらのすけ)

1968年2月4日生まれ 京都府出身。神戸大学在籍中、劇団「惑星ピスタチオ」の旗揚げに参加、以降看板俳優として活躍。退団後、2000年NHK朝の連続テレビ小説「オードリー」で注目を集めその後テレビ・映画・舞台など数多くの作品に出演。2005年には自身がプロデュースを務める演劇ユニット「Team申」を立ち上げ不定期で公演を開催している。主な出演作にNHK大河ドラマ『光る君へ』(2024年)、『映画 マイホームヒーロー』(2024年)、『ゴジラ -1.0』(2023年)、舞台『冬のライオン』(2022年)、『「守銭奴ーザ・マネー・クレイジー』(2022年)など。佐々木蔵之介FCサイト『TRANSIT』https://sasaki-kuranosuke.com/

PARCO PRODUCE 2024『破門フェデリコ ~くたばれ!十字軍~』

作:阿部修英 演出:東憲司
出演:佐々木蔵之介 上田竜也 那須凜 栗原英雄 田中穂先 石原由宇
磯部莉菜子 加賀谷奏音 熊野義貴 増山海里 山崎類 渡辺はるか
六角精児

東京公演:8月6日(火)~9月1日(日) PARCO劇場
愛知口演:9月7日(土)・9月8日(日) Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
大阪公演:9月11日(水)~16日(月祝) 森ノ宮ピロティホール
福岡公演:9月21日(土)・9月22日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
https://stage.parco.jp/program/federico

← この連載をはじめから読む

2024.08.10(土)
文=前田美保
撮影=佐藤 亘
スタイリスト=勝見宜人(Koa Hole inc.)
ヘアメイク=晋一朗