オーディションで披露した物まねの内容とは?
――そこからどうやって芸能界に入るのですか。
井上 芸人がダメなら、次は何が自分にできるのかって考えた時、女優かなと。ほんと失礼なんですけど、演技だったら台本もあるし、すごく努力すれば自分にも1mmぐらいは可能性があるかなって当時は思ったんです。今、考えると本当に浅はかでバカみたいな考えなんですけど。そういう風に思っていた中で、ホリプロタレントスカウトキャラバンに出ることになりました。
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2015年、15歳の時、第40回ホリプロタレントスカウトキャラバンに応募し、井上は特別賞を受賞した。最終審査で披露したのは、歌でもダンスでもなく、物まねだった。
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――具体的には何を披露されたのですか。
井上 クレヨンしんちゃんとか、Mr.ビーンの物まねです。Mr.ビーンは、DVDとか借りてきて研究しました。友だちにはかなりウケたんですけど、会場ではぜんぜんウケなくて……。Mr.ビーンをやったということで拍手をいただいたんですけど、たぶんぜんぜんおもしろくなかったんだと思います。
その後、審査員の方に「何になりたいんですか?」と聞かれたので「女優になりたいです」と答えたのですが、その瞬間、場の空気がすごいことになっていました(苦笑)。
眉毛の太さでそんなに驚かれるなんて
――でも、なぜMr.ビーンだったのですか?
井上 最終審査の前までは、前髪をおろした状態でオーディションを受けていたんですよ。でも最終審査に残ったとき、スタッフの方に「カメラテストをするから、カメラの前で前髪を上げて、顔が良く見えるようにして一周してください」って言われたんです。
だからその場で前髪を上げたら、審査員の方々が「すごい眉毛だね!!」ってビックリしていたんですよ。田舎に住んでいて、東京にもこのくらいの人はいるだろうなって思っていたので、まさかそんなに驚かれるなんて思ってもみなくて。その時に「Mr.ビーンに似ていますね」と言われたから、物まねをしてみたんです。
眉毛が太いことや山の中に住んでいることが、周囲から見れば1つの武器として見てもらえるんだっていうのは、事務所に入ってから分かりました。
撮影=山元茂樹/文藝春秋
◎衣装情報
・ワンピース‥‥MARIA(MARIA JAPAN GROUP)
問い合わせ先:info@mariajapangroup.com
・靴‥‥MANA(コンコルディア)
問い合わせ先:info-concordia@mana-l.com
〈「こいつ、すごくつまらない」「眉毛でテレビに出てる」“眉毛だけが有名だった”井上咲楽(24)が、ブレイク前に抱えていたコンプレックス〉へ続く
2024.07.26(金)
文=佐藤 俊