バトラーサービスで知られるザ・リッツ・カールトンならでは
これは人の名前ではなく、バトラーのことを指します。王族の生活のあらゆることをお世話する、いわば腹心のような存在。リゾートでゲストが王様のように過ごせるように、その右腕となってサポートしてくれるのが、アリス・ミーハというわけです。
ザ・リッツ・カールトンといえば、伝説のバトラーサービスで知られているところ。細やかな対応が期待できそうです。
ちなみに、モルディブのリゾートの中には、バトラーをそうとは呼ばずに、「ベアフット・ガーディアン」や「アイランド・チーフ」と呼ぶところもあります。
2021年6月に開業したザ・リッツ・カールトンはモルディブにいくつもの新風を吹き込みました。
たとえば、ひとつの島にひとつのリゾートの“1島1リゾート”が基本形のモルディブにあって、初のリゾート・コンプレックスというスタイルを導入。
ファリアイランズという島々に、ザ・リッツ・カールトン、パティーナ、カペラ(今後オープン)の、3つのリゾートホテルが会しています。
そして「ファリマリーナビレッジ」という、3つのリゾートホテルがシェアするエリアも。ここにはレストランやブティック、ダイブセンター、マリーナなどが集まった、いわばショッピングモールのような存在。ファリマリーナビレッジはパティーナの一角にあり、各リゾートからはシャトルボートが運航しています。
また、ザ・リッツ・カールトンは、2018年に他界したアジアンリゾート建築の巨匠ケリー・ヒルの最後の作品のひとつでもあります。リゾートのアイコンである円形のスパをはじめ、あらゆるところに円形のモチーフが使われています。これは波や風で引き起こされる波紋など、“海の動き”がインスピレーションになっているそう。
2024.06.15(土)
文・撮影=古関千恵子