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 今年はドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)で全国区の顔となり、さらに5月のカンヌ国際映画祭では『ナミビアの砂漠』(山中瑤子監督/今夏公開)が国際批評家連盟賞を受賞と、まさに上昇気流に乗る河合優実。2019年のデビュー以来、いくつもの顔を見せてきた才能の塊だ。

 インタビュー前半では、薬物依存から更生しようとする女性・香川杏役に挑んだ主演映画『あんのこと』について、自分の言葉で冷静に語り、とても聡明な横顔を見せてくれた。一方、インタビュー後半では、23歳の瑞々しい、溌剌とした彼女の素顔が詳らかに。カンヌに発つ直前に行われた取材で、久々の海外に想いを馳せる彼女の笑顔が印象的だった。

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デビューからもう5年、まだ5年

――デビューから5年、特に『PLAN 75』(22)以降のこの2年は、河合さんにとって大躍進で、とても目まぐるしい日々だったのではないでしょうか。

 いやあ、目まぐるしいです(笑)。ありがたいことに、この世界に入ってからずっとそういう感じですが、確かにこの2年は『少女は卒業しない』や『あんのこと』という主演作もあったので、余計にそう感じますね。ひとつの作品を主演するとなると、エネルギーの使い方も違うし、ずっと何かに取り組んでいた感覚はありました。

――大ヒットしたドラマ「不適切にもほどがある!」の純子は準主役ともいえる役どころでした。テレビでは、お茶の間で注目されると一瞬にして火がつきます。それは肌で感じましたか?

 純子、準主役でしたっけ(笑)? でもどんな仕事でも本当にいろんな方に「見てるよ」と言っていただきました。やっぱりテレビの力ってすごいなと実感しましたね。

――すごく注目を集めるようになって、気持ちの上でも変わりました?

 う~ん、あまり変わらないですね。

――河合さん、すごく落ち着いていて、大人に見えます。

 いやいや、浮つかないようにしているんです(笑)。

2024.06.07(金)
文=石津文子
撮影=平松市聖
スタイリスト=杉本学子(WHITNEY)
ヘアメイク=上川タカエ(mod's hair)