なぜ日本人はアフタヌーンティーが好き?

カメリアズ・ティーハウスのアフタヌーンティー。

 斬新なメッセージやサービスで注目を集めるヴァージン アトランティック航空が、英国政府観光庁と共同で「イギリスでやりたいこと」キャンペーンを実施している(2014年3月3日~28日)。

 ヴァージン アトランティック航空のウェブサイトより、イギリスでやりたいこと、夢や希望、または行きたい場所を100文字以内で答えると、1名様に東京・ロンドン間のペア往復航空券がプレゼントされるというもの。

 実はこのキャンペーンの実施には背景があった。

 昨年夏、英国政府観光庁が世界19カ国でまだイギリスに行ったことがない1万人を対象に、「英国でしか体験できない夢のアクティビティ」18項目について調査したところ、世界的な人気ランキングと日本のランキングで様々な違いがあることが分ったのだ。

バッキンガム宮殿は不動の第1位

バッキンガム宮殿。

 例えば、第1位が「バッキンガム宮殿見学」であることは世界的な嗜好も日本の嗜好も変わらない。しかし、日本で2番目に人気のあった「伝統的なアフタヌーンティーとスイーツ体験」は、世界ランキングで見ると15位でしかない。逆に日本では13番目にすぎない「スコットランドのハイランドで野生生物の観察」は、世界基準で見れば第4位と、とても人気のあるアクティビティなのだ。世界的に知られたアクティビティの魅力を見逃しているとしたらもったいない気さえしてくる。

 より詳しいリストは、以下の通り。

  世界総合 日本
1 バッキンガム宮殿見学 バッキンガム宮殿見学
2 ザ・シャード/ロンドン・アイから眺望を楽しむ 伝統的なアフタヌーンティーとスイーツ体験
3 エディンバラ城見学 湖水地方を蒸気船でクルーズ
4 スコットランドのハイランドで野生生物の観察 エディンバラ城見学
5 ロンドンのオックスフォード・ストリートでショッピング ザ・シャード/ロンドン・アイから眺望を楽しむ
スノードン国立公園の登山鉄道乗車(5位同着)
6 湖水地方を蒸気船でクルーズ  ----
7 居心地の良いウェールズのパブで、暖炉のそばでディナー 16世紀に建設された歴史的なチャッツワース・ハウスと庭園の見学
8 プレミアリーグ・サッカー観戦 プレミアリーグ・サッカー観戦
9 スノードン国立公園の登山鉄道乗車 海の近くでフィッシュ&チップスの食事
10 バースのローマ式浴場を見下ろす屋上のスパでリラックス ロンドンのオックスフォード・ストリートでショッピング
ハリー・ポッターのスタジオツアーに参加(10位同着)
11 16世紀に建設された歴史的なチャッツワース・ハウスと庭園の見学  ----
12 ヨークシャー地方の荒野と丘陵地帯を散策 居心地の良いウェールズのパブで、暖炉のそばでディナー
13 趣のあるコッツウォルズの村を散策 スコットランドのハイランドで野生生物の観察
14 海の近くでフィッシュ&チップスの食事 ヨークシャー地方の荒野と丘陵地帯を散策
15 伝統的なアフタヌーンティーとスイーツ体験 趣のあるコッツウォルズの村を散策
16 ニューカッスルのバーを巡るナイトライフ ロンドンのウェストエンドでミュージカル鑑賞
17 ハリー・ポッターのスタジオツアーに参加 バースのローマ式浴場を見下ろす屋上のスパでリラックス
18 ロンドンのウェストエンドでミュージカル鑑賞 ニューカッスルのバーを巡るナイトライフ

 どれも魅力的なアクティビティのはずなのに、この違いは、アジア的な嗜好の問題なのか、情報ギャップによるものなのか、はたまた……。英国政府観光庁・竹島克恵さんはこう分析する。

「日本の女性も英国の女性に負けないくらい紅茶とスイーツが好きなのかもしれないですね。日本の雑誌やテレビが本場イギリスのアフタヌーンティー特集をする機会が多いのも理由のひとつかもしれません。湖水地方でのクルーズも他の国よりも日本で人気ですが、これは、ピーターラビット(湖水地方がピーターラビットのふるさと)が日本で特に人気があるからです」

 なるほど。

「逆に、スコットランドやウェールズの美しい自然やワイルドライフは日本ではまだ十分には知られていないので、今後は日本の方にもスコットランドやウェールズの大自然、歴史遺産、地元の食の魅力を知っていただきたいと思います」

 昨年の調査はあくまで選択肢によるものだったが、今回は自由記述ということで、より具体的な嗜好が明らかになるものと期待される。ぜひ、調査に協力して航空券を手に入れて欲しい。

「イギリスでやりたいこと」キャンペーン
URL https://www.virginatlantic.co.jp/campaign/great/great.php

ヴァージン アトランティック航空
URL http://www.virginatlantic.co.jp/

2014.03.06(木)