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海苔のテリーヌにはオレンジピールが

 そして、日頃からお茶と海苔に親しんでいる方から、あまり親しみのない若い世代にもその魅力が伝わる新しいスタイルのスイーツ「テリーヌ」をご紹介します。

 「まっ茶」、「ほうじ茶」、「のり」の3種類で、それぞれのこだわりにも注目です。とりわけ「のり」は、上質な海苔が持つ豊かな風味を今までにないスタイルで楽しいでいただきたいという「不易流行」を重んじる山本山らしいスイーツ。

 それぞれのテリーヌのベースはフランス ヴァローナ社のクーベルチュールチョコレートと生クリームです。

【まっ茶】

 甘味だけでなくほのかな苦味が感じられるテリーヌには上質濃厚な宇治抹茶、金粉、クーベルチュールチョコレートを使用。白い層には濃厚な味わいを際立たせるために生レモン果汁、細かく刻んだ国産ゆずが練り込まれています。

【ほうじ茶】

 ほうじ茶そのものを食べているようなやさしい甘さのテリーヌ。じっくり焙煎したほうじ茶、ラム酒、金粉、白い層には粗く砕いた渋皮付きの国産和栗が練り込まれています。

【のり】

 海苔とチョコレートという驚きの組み合わせ。旨みたっぷりのテリーヌには山本山の焼海苔「あさくさ」、磯の香りを和らげる日本酒、金粉、そして、キリッとした黒い色を出すために竹炭を少々使用。白い層には細かく刻んだオレンジピールが練り込まれ爽やかなアクセントに。

 店内では冷凍の状態で供され、3段階に変化する味わいが楽しめます。

①上品なアイスクリームのような食感
②半解凍状態でほどよいテリーヌ感
③20〜30分で解凍が進み口の中に入れた瞬間にとろけて広がる滑らかな心地よい食感

 いかがでしたか。今すぐ、行ってみたくなりませんか?

 山本山といえば「上から読んでも山本山、下から読んでも山本山」というキャッチフレーズが有名ですが、その経営理念は「いまうまい。〜いつでも、どこでも、おいしい〜」。それを体現する新たな取り組みも積極的に行なわれています。

 昨年の6月には新しいスタイルでお茶を楽しみ、海苔を堪能できる料理メニューも提供するカフェ「フジヱラボ エキュート立川」をオープン。そして、今年の4月17日には、1日の乗降客数が世界でもトップクラスという新宿駅構内のエキナカグルメスポットEATo LUMINE (イイトルミネ)に「お茶漬けおにぎり 山本山」をオープンしました。こだわりのお茶と上質な海苔が忙しい人々のお腹と心を満たします。

山本山 ふじヱ茶房

所在地 東京都中央区日本橋2-5-1 日本橋高島屋三井ビルディング1階
電話番号 03-3271-3273
営業時間 物販 10:30~18:30、喫茶 11:00~18:00(※予約可)
お持ち帰り弁当 11:00~18:00
定休日 施設に準ずる
料金 季節のお茶 1,700円、宇治玉露 2,300円ほか(お茶には和菓子が付いています)、抹茶わらびもち・お茶セット 2,200円、にほんばし海苔弁当 2,200円(持ち帰り弁当)など
https://fujie.yamamotoyama.co.jp/

山本山

1690年(元禄三年)初代・山本嘉兵衛が日本橋に茶・紙類を商う商店を開く。江戸期には「煎茶」を初めて販売し、六代目当主が「玉露」を発明するなどしてお茶の普及に寄与した。1947年からは海苔の販売も開始。不易流行の精神でお茶と海苔の新しい価値を提供している。2018年、創業の地に「山本山 ふじヱ茶房」をオープン。※「山本山」とは「山本山の茶園」を意味する。

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2024.04.27(土)
文=齋藤素子
写真=志水 隆