夢は、見たもの勝ち。どんどん世界を目指して。
――最後にCREA WEBの読者にアドバイスをいただけますか?
「夢は、見たもの勝ち」です。例えば、デザイナーになりたいとか、クリアな夢を持っている方は意外と少ないと思っております。夢をもって世界を目指してほしい、挑戦してほしいと思います。そして、もう一つ伝えるならば、お金は絶対についてきます(笑)。きちんとした企画、きちんとしたヴィジョンを持って最大限に努力すれば、それに対して投資したい、手助けしたいという人はたくさんいます。
迷ったときには、どなたの言葉だったかは忘れてしまいましたが、「地球は金魚鉢のよう」という言葉を私は思い出します。地球を汚せば、中にいる私たちにも影響はあるし、世界の動向を見れば、自分がどう生きなければいけないかが見えてきます。
若い人たちには頑張ってほしい。どうぞ夢を叶えてください。
荻野いづみ
アンテプリマ クリエイティブ・ディレクター
東京で生まれ育ち、1980年代に香港へ移住。イタリアブランドのアジア展開を手掛け、リテイラーとして活躍する。「タイムレスなラグジュアリーさと現代のスタイルを持ち合わせたモダンな女性」――ユニークな洞察力を持ち合わせた荻野いづみは、地球の反対側のミラノで、1993年自身のブランド”ANTEPRIMA”を立ち上げる。アンテプリマのクリエイティブ・ディレクターとして世界を飛び回りながら、ファイン・アート、文学、音楽、ダンスや演劇などの様々なアートに対しての情熱を持ち続け、宝飾デザイン、生け花、メイクアップなどの幅広い知識などからインスピレーションを得ながら、クリエイションに生かしている。ファッションの才能のある次世代の若者を、スポンサーとしてサポートする活動にも意欲的に取り組んでいる。
2024.04.17(水)
文=前田美保
写真=佐藤 亘