職場でのファッションやヘアスタイルを問わない傾向も強まってきている昨今。企業の「身だしなみ」に対する観点がシフトしてきて、美容師としても、様々な業種で「ヘアスタイルの自由度」が増してきていることを実感します。

 「今までと違うヘアスタイルにチャレンジしたい」という意欲が高まっている方も多いかと思いますが、今回は「らくちんだけど、長持ちするスタイル」はどれか、というお話。

 僕は男性美容師なので、生活においてレディースのスタイルを経験したことはありません。しかし僕自身、自分の髪に対してズボラなので、「できれば手入れが楽なヘアスタイルがいい」という気持ちには強く共感しています。

  もちろん、どのヘアスタイルが楽かは一概に言えない部分はあるのですが、今回は僕の独断と偏見で「らくちんだけど、長持ち」しやすいと考えるヘアスタイルをご紹介します!

「髪は長いほど長持ちするが…」前提となるトレードオフ

 ヘアスタイルにはそれぞれメリット、デメリットがあります。

 前提として、ショートヘアよりロングヘアの方が長持ちしやすいです。なぜなら髪の毛は1ヶ月に約1センチ伸びるため、ショートの方がバランスが崩れやすく、ロングヘアの方が伸びても全体のバランスへの影響が少ないからです。

 ですが、髪は長いほど「ドライヤーで乾かす」時間も長くなってしまいます。つまり、「短い髪でこまめに切る」か、「長めの髪でドライヤーに時間をかける」かの選択は、一長一短のトレードオフになるのです。

 では、ドライヤーで乾かす時間の短さをふくめ、らくちんでありながら長持ちする髪形は存在するのでしょうか?

2024.02.04(日)
文・イラスト=操作イトウ