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ちょっと恐ろしく、なんとも不思議な雰囲気

『かいじゅうたちのいるところ』は1960年代に出版され、世界中で約2000万部も売れているというモーリス・センダックのベストセラーです。

 少年マックスがいたずらをしてお母さんに怒られ、部屋に閉じ込められたところ、暗い部屋が次第に森や海に変化し、しまいには怪獣のいる世界に到着。冒険をして戻ってくる、というお話。

 ストーリーも2歳児には複雑そうだし、絵もペン画タッチで、怪獣はちょっと恐ろしく、なんとも不思議な雰囲気。

 でも、子供心をつかむ何かがあるのでしょう、毎日、「今日は何の本を読む?」と聞くと、「かいじゅーたちのいるところ!」と言い、最近では「あるばん、まっくすは、おーかみのぬいぐるみをきると、おおあばれ!」「おまえをたべちゃうぞ!」と文章を覚え、一緒に読んでくれます。

 もう1冊は、『しましまじま』。亀山達矢さんと中川敦子さんによるユニット、ツペラツペラの作品です。

カラフルなイラストが楽しい

 最初は友人宅で同じくツペラツペラの『しろくまのパンツ』を見せてもらったところ、とても気に入ったので(これも、とてもかわいいストーリーと楽しい仕掛け!)、書店で他の作品を探し、手に取った1冊。

『しましまじま』は、まちぢゅうしましま。はなもきもだいちもしましま……という具合に始まるのですが、カラフルな縞々が見ているだけで楽しくて、「ここにしましまのぞうさんいるねー」「しましまのわにさんもいるよー」など見つけては親子で楽しめます。

 それから、近頃はまりにはまっているのが『ぐるんぱのようちえん』。

最後はハッピーエンド♪ 息子も大喜び

 こちらも1966年が初版のロングセラー。

 とってもおおきなゾウのぐるんぱですが、いつも一人ぼっち。

 街に働きに出たぐるんぱは様々な仕事を経験しますが、いつも失敗してしょんぼりしょんぼり。でも、最後に出会ったお母さんと12人の子供と知り合って、子供たちのために幼稚園を開いたぐるんぱは、もう寂しくありません、という心温まるストーリー。

 ゾウが主役というのが子供心をくすぐるのでしょうか、文字や文章はそれなりに長いのに、毎日毎日じーっとおとなしく飽きることなく聞いています。

 私が話す物語にじーっと聞き入る息子の横顔を見ていて、自分が小さいころ本の虫だったことを思い出し(彼のお気に入りの本の中には、私の好きだった本も入っていて)、懐かしく心がじんわり温かくなるのを感じる日々です。

渡邊和泉(わたなべ いずみ)
1977年、東京都生まれ。都内出版社の女性誌編集者として勤務をした後、渡米。帰国後は「Oggi」、「Domani」、「Grazia」などの女性誌で、ファッションを中心にフリーエディターとして働く。2011年9月に男子を出産。

Column

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2014.02.13(木)