生理不順や異常な生理をほうっておくとこんな病気にも!

 生理不順などをそのままにしておくと、女性特有の病気になる確率が高くなるという。「女性ホルモンは多過ぎても少な過ぎてもダメ。2つのホルモンのバランスが肝心です」(出井先生)

子宮体がん

生理と生理の間が長い人は定期検診を怠らないで!

 子宮本体にできるがん。閉経後に多いものの、30代にも増えてきている。女性ホルモンのバランスが崩れ、生理による子宮内膜の新陳代謝が滞ると発症の可能性が高まるとされる。

子宮内膜症

20~30代の女性に特に多く不妊症の原因にも

 子宮内膜と同じ組織細胞が卵巣や子宮筋層内部などに増殖する病気。エストロゲンの影響を受け増殖・剥離を繰り返し、排出されない経血がたまって生理痛や経血量の増加、不正出血を招く。

子宮筋腫

エストロゲンの影響で子宮にできる良性腫瘍

 子宮を形成する筋肉がだんだん大きくなったもの。無自覚な人も多いが、生理の経血量が激増、貧血になるケースもある。場所によっては不妊や流産の原因にもなるので早めに治療したい。

お話をうかがったのは……
出井知子先生 (ともこレディースクリニック表参道 院長)

日本産科婦人科学会専門医、医学博士、母体保護法指定医。大学病院で主に婦人科がん治療の臨床と研究に従事した後、2008年に開業。2児の母。

2014.01.18(土)
text:Miho Katsuki
photographs:Hirofumi Kamaya
illustration:Yoshiko Saito
design:Chiharu Kumagai
supervision:Tomoko Idei