“サステナビリティ”と“たのしみ”を両⽴

◆ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)

2023年5⽉、愛媛県⻄条市に開業した「ITOMACHI HOTEL 0」は、建物に省エネルギーと創エネルギーの機能を同時に備えることで、ホテル運営で実質的な電⼒エネルギーを消費しない、⽇本初のゼロエネルギーホテルだ。

 そんな「ITOMACHI HOTEL 0」は、⽇々当たり前のように使⽤するエネルギーと向き合うきっかけを提供しながら、愛媛ならではの魅⼒を集めたホテル滞在を通し、ここにしかない“愛媛のたのしみ”を体験できるホテルを⽬指している。

 建築設計は、世界的建築家の隈研吾⽒。そして館内のインテリアとランドスケープデザインはDugout Architectsが手掛け、愛媛県⻄条市でみられる⾃噴井“うちぬき”や、約2億年前に海底に堆積した岩が、⽇本列島のできる地殻変動の際に隆起し地表に現れた“伊予⻘⽯”の美しい⾊合いをモチーフにしたデザインが採用されている。

 客室は、いとまち滞在を気軽にたのしめるホテルタイプと、贅沢に過ごせるヴィラタイプの2タイプ全57室。バリエーション豊かな客室では、おひとり様から家族やグループ旅⾏、そしてサイクリストなど、多様なニーズに合わせた滞在が可能。

 ホテルタイプは愛媛県内で産出される伊予⻘⽯の繊細な⾊をキーカラーとしたインテリアで、いとまち滞在をカジュアルにたのしめるスタイル。ヴィラタイプは全室露天⾵呂の温泉付きの離れの構成で、旅館を現代的に解釈した上質なプライベート空間で特別なひとときを演出してくれる。

 客室のアメニティにも、こだわりの品々をラインアップ。例えば、愛媛県松⼭市で⾖からこだわった⼀杯を提供する「ICOI COFFEE」によるオリジナルドリップパック、植物まるごとの⽣命⼒を活かしたオーガニックコスメブランド「NEMOHAMO」のバスアメニティなど。⽇本初のゼロエネルギーホテルとして、⾃然のめぐりや地域の循環のなかで⽣まれる、愛媛、そして⻄条ならではのアメニティが各部屋に用意されているのだ。

 「RECEPTION CAFE」では、地元の産地から仕⼊れた旬の野菜や果物をたっぷり使った、愛媛ならではの食体験を提案。地産地消のみならず、管理栄養⼠監修の元、全粒粉・はだか⻨・⽞⽶など、栄養価が⾼く⾷物繊維豊富な⾷材をふんだんに活⽤ているのも特徴だ。

 さらに料理を監修するのは、「MAISON CINQUANTECINQ」など東京・代々⽊上原を中⼼に、数々の⼈気レストランを⼿掛けるシェルシュ代表兼エグゼクティブシェフの丸⼭智博⽒。モーニングとランチタイムはデリカテッセンスタイル、カフェとバータイムはバイオーダー制で、フレッシュなメニューがいただける。

 また同ホテルでは、松⼭にある書店「本の轍」によるこだわりのブックセレクト、愛媛在住の和紙デザイナー佐藤友佳理氏がクリエイターをつとめる「りくう」による和紙アートなど、クリエイターと共に愛媛や⻄条の魅⼒を再発⾒してほしいとの想いが込められた館内演出や、水の都「西条」で和紙づくりと3Dプリンターを学ぶ体験講座などのここでしか叶わない体験イベントにも注目したい。

ITOMACHI HOTEL 0(いとまちホテルゼロ)

所在地 愛媛県⻄条市朔⽇市250-7
電話番号 0897-47-7568(代)
https://itomachihotel-0.com/

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2023.09.26(火)
文=立花奈緒(ブレーンシップ)