暑い夏が過ぎ、秋風が心地いい季節。旅をしたい気持ちが高まってきました。

 紅葉や秋祭り、収穫のよろこびなど、日本にはたくさんの美しい秋の絶景・風物詩があります。自粛中に、そんな日本の魅力に気付いた人も多いかもしれません。

 「いつか」ではなく、今度の旅行の参考に。私たちを待っている秋ならではの豊かな景色をお楽しみください!

» 日本の隠れ絶景・風物詩リスト


◆毛越寺

 「毛越寺」は、慈覚大師円仁が開山した古刹。度重なる災禍によりほとんどの建物が焼失してしまったが、「大泉が池」を中心とする浄土庭園や平安時代の伽羅遺構が保存されており、これらは国の特別史跡と特別名勝の二重指定を受けている。

 浄土庭園は紅葉の名所として有名で、見ごろの時期になるとモミジなどの木々が赤、オレンジ、黄色の鮮烈な色合いに染まる。また、大泉が池の水面に映る紅葉は特に美しいと評判だ。

 11月1日~3日には「秋の藤原まつり」が開催され、紅葉のもとで国重要無形民俗文化財の「延年の舞」や「藤原四代公報恩法要」をはじめ、「鹿踊り」「神楽」などの郷土芸能も披露される。

見ごろの時期:10月下旬~11月中旬

毛越寺(もうつうじ)

所在地 岩手県西磐井郡平泉町平泉字大沢58
https://www.motsuji.or.jp/index.html

◆紅葉銀河

 「紅葉銀河」は、天台宗の東北大本山「中尊寺」で秋に開催されるライトアップイベント。紅葉に包まれた境内が光に照らされ、幻想的な光景が広がる。

 中尊寺は、国宝建造物の「金色堂」をはじめ、3,000以上の国宝・重要文化財を誇る、東日本随一の平安仏教美術の宝庫。厳粛な雰囲気の境内が秋の彩りをまとうと、普段とはまた異なる情緒あふれる風景に。

 さらに、ライトアップによって、参道や金色堂、池の水面に映る「弁財天堂」などが闇夜に浮かび上がる光景が美しい。

開催期間:例年10月後半~11月中旬

紅葉銀河(こうようぎんが)

所在地 岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
https://www.chusonji.or.jp/index.html

2023.09.18(月)
文=佐藤由樹