そこでいつも荷物の中にはサンダルを忍ばせている。サンダルなら軽いし、締め付けられないので楽ちんだ。海外取材も最初の頃は、サンダルなんてなんでもいいやと、取材地近くの雑貨屋で買った便所サンダルみたいなのを使っていた。現地の人はこれ一足で、漁や放牧、農作業にと出ていく。ジャングルだろうが山岳地帯だろうが、砂漠だろうが同じだ。
しかし都会人の柔な足で、これは辛い。もちろん本格的に遠出するなら、上に書いた登山シューズに履き替えるが、ちょっとそこまで乳搾りなんて時に、いちいち履き替えるのを待っていてはもらえない。
そこで購入したのがアウトドアサンダルの名門KEENのニューポート。足が剥き出しのサンダルの良さをそのままに、踵側をしっかりと保持して歩きやすさは抜群。つま先側をソールが包み込むようなデザインが、足先を怪我から守ってくれるのも、荒地での取材ではありがたい。約1万5000円とちょっと豪華なサンダルだが、あまりに使い心地が良いため、海外取材時だけでなく、日常生活でもヘビーユースしている間違いない逸品だ!
写真=阪口克
「キャンプならガスボンベタイプが一番便利。だが…」世界40カ国以上を取材したカメラマンが選ぶ合計10万円以下の「マストなアウトドア用品」 へ続く
2023.06.18(日)
文=阪口 克