満月と共に幸運の木星を見る

ロンドンのクリスマス・ショップで購入したソープのパッケージに描かれた「東方の三博士」と、彼らを導く明るい星

 今回のテーマは、「満月と共に幸運の木星を見る」です。12月は空気が澄んで、星空観測にはもってこいの季節。12月中旬の夜8時頃、東の空を見上げると、ひときわ明るい木星が見えます。その頃には月は日増しに満ちて、12月17日には満月になります。まずは12月17日に夜空を見上げ、満月観賞をしてみましょう。満月の夜は月明かりで光量の低い小さな星は見えなくなりますが、木星は満月に負けない明るさを誇る惑星。視線を左にずらしていくと、キラキラ瞬く大きな星が! それが古代から人々が幸運の象徴と呼んだ木星です。

 月が一番、木星に近づくのは、満月を2日過ぎた12月19日です。満月を過ぎると月の出は日増しに遅くなるので、少し遅めの夜10時頃、東の空を見上げてください。まるでお月さまがダイアモンドをまとったかのように、すぐそばで木星がキラキラ瞬いているのが見えるはずです。できればただ月や木星を観賞するというより、“月や木星の光を浴びる”気分で。

 太古の昔から、月や星は旅人を導いて、たどる道を示してきました。何千年も昔に荒野や砂漠を旅した人々は、明るく輝く月や木星の光にきっと勇気づけられたことでしょう。それは現代に生きる私たちも同様です。もうすぐ新しい年が始まります。新年を迎える前に、満月の月光浴、そして木星浴をしてみませんか。

岡本翔子 (おかもと しょうこ)
占星術家。ロンドンにある英国占星術協会で心理学をベースにした占星術を学ぶ。CREAでは創刊号から星占いを担当。月に関する著作・翻訳も多く、月の満ち欠けを記した手帳『MOONBOOK』(アスペクト刊)は、10年続く静かなロングセラーに。CREAWEBでは「岡本翔子のほぼ日めくりMoon Calendar」も好評連載中。
公式サイト okamotoshoko.com
公式ブログ ameblo.jp/okamotoshoko
★毎年好評の月の満ち欠けを記した手帳、『MOONBOOK 2014』が好評発売中。

Column

岡本翔子の「月」にまつわる暮らしの手帖

「岡本翔子の日めくりMoon Calendar」を連載中の岡本翔子さん。このコラムでは毎月1日に、「月」を身近に感じながら、季節の移ろいをこまやかに感じ取り、日々の暮らしを豊かに営むためのヒントをご紹介します。

2013.12.01(日)