ソフトバンクの宮川社長は「ソフトバンクショップの店頭でauの通信保険を販売、また逆にauショップでソフトバンクの通信保険を販売するイメージ。他のサービスとは似て非なるものではないか」という。
オンライン専用プランや格安スマホ会社は「ハードルが高い」と思う向きも多いが、ソフトバンクやauのショップで、オプション感覚で契約できるところがミソというわけだ。
通信会社の障害に備えて2つの携帯番号をもつのはユーザーの負担が大きいような…?
とはいえ、通信会社が障害を起こし、通信ができなくなった時に備えて、数百円のオプション料金を支払い続けて、2つの携帯電話番号を持つというのは、金銭的な負担が大きいような気がする。
しかし、宮川社長は、単に2回線を持つのとは違うサービスにしたいと抱負を語る。
「(いつも使っている番号とは別の)全然知らない番号で電話がかかってきたら、身内でも電話をとってもらえないのではないか。自分でも、息子からの電話と気がつかず、とらない可能性がある。
できれば発着信は同一番号でできるようにしたい。例えば、いまなら、iPhoneとApple Watch、これは同一番号で提供しているし、テクノロジー的には不可能ではない」と語る。
つまり、普段、auを使っている人がauの通信障害になってしまった場合、ソフトバンクの回線を使うことになるのだが、別の番号ではなく、普段使っているauの携帯電話番号でそのままかけられるし、着信できるようにしたいというわけだ。
ユーザーは、別の回線で発着信しているということを意識することなく、通常通りに電話やネットができるようになるのだ。
ただし、宮川社長は「どこまで現場が準備しているかは置いておいての話。こうした話し合いを現場でしていないのであれば議論を詰めないといけない。いまのところは僕の思いつきだ」という。おそらく、3月時点では同一番号での提供は難しいのは間違いない。サービス開始当初は2つ番号を持つことになるだろうが、将来的にはひとつの場号で2つの回線を使えるようになる方向性を目指すようだ。
2023.02.19(日)
文=石川 温