台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。
そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。
【2022年11月】悟明老師が占う「世界の動き」
今月の鍵となる4つの星は、巨門星、太陽星、文曲星、文昌星です。これらの星が導くのは、観光関連やエンタメ業界が牽引する経済の活性化、テクノロジーの発展です。世界的には明るいニュースが聞かれるひと月となりそうです。
では、上記の4つの星について解説していきましょう。
巨門星=ロシアには、吉星の化禄が入ってきます。さらに左輔の好影響も期待できます。これは物事が好転すると読み取れる星回りです。
また、ウクライナやベラルーシなどの東ヨーロッパ諸国を示す廉貞・天相星には、吉星も凶星も入ってきません。こうした星の動きから、ロシアには“平和について語るタイミング”がやってくるのでは……と見ています。
太陽星=東南アジアには、吉星の化権が入ってきます。これは素晴らしい発展が期待できる星回りです。小さな凶星の天狗がありますが、心配はないでしょう。特に好調なのが観光業。常夏のリゾート地は、コロナ前の賑わいを取り戻すのではないでしょうか。また、ハイテク分野も勢いづきます。中国からの工場移転などがさらに進むのかもしれません。
文曲星は、この時期は、吉星の化科を伴い、貪狼星=カナダに入ってきます。化科は技術面の発展を促すことから、貪狼星が象徴するファッション面での新技術が注目を集める可能性を感じます。例えば、ダウンジャケットなどに使われる羽毛のリサイクル技術や代替品、地球環境にやさしい防寒素材の登場が期待されます。
しかしその一方で、流血沙汰を意味する凶星の羊刃、流行病を示唆する凶星の病符もあるうえ、凶星の化忌が入る武曲星の影響を受けるため、世界的ニュースとなるような交通事故が起きたり、新型コロナやインフルエンザなどの感染症が散発的に見られるかもしれません。
文昌星は凶星の化忌を伴い、武曲星=中国に入ってきます。この宮には、死傷をイメージさせる喪門もあり、非常に不穏なひと月です。まず考えられるのが、経済的なダメージ。この国の対応に不満を抱いた諸外国が受注を拒んだり、必要な資材を提供しない……といった状況に陥る可能性があります。
さらに、中国国内での揉め事も絶えないでしょう。政府の内部抗争、政策に対する民衆のデモが頻発するなど、綻びが目立つようになってきそうです。
では、その他の国を見ていきましょう。
太陰星=アメリカには、吉星の禄存が入っており、強いドルを武器に、金融と観光業が活況を呈するでしょう。凶星の劫煞も入っていますが、禄存の力の前では影響を与えることができません。星回り的には、大きな災害などの兆候も見られません。
南アメリカ=紫微・天府星には、凶星の陀羅と天空が入ってきます。大きく影響するのは、悩み事を意味する陀羅、そして三方四正で結ばれる武曲星の運勢。これは中国との関係がこじれる可能性を示唆しています。かの国との経済的な取引に関する不満が増大し、中国との今後の付き合い方を再考する国が出てきそうです。
ヨーロッパ&中東=天機星には、凶星の白虎が入ってきます。これは飛行機と銃にまつわる事件を暗示しており、重要人物の突然死といった人々が驚き悲しむニュース、世界を震撼させるニュースが聞かれるかもしれません。
インド&南アフリカ=破軍星には、天から降る幸福を象徴する吉星の天魁が入ってきます。これは何らかの好機を掴んで波に乗っていける運気。死神を象徴する凶星の貫索がありますが、天魁の前では無力です。このチャンスを活かし、躍進していけることを祈ります。
2022.10.30(日)
文=堀 由美子