コロナ禍を経たハワイへ。そこには本来の魅力により磨きがかかったハワイが待っていました。
いきいきと輝く豊かな自然、地元発信の文化や受け継がれる伝統、ハワイならではの体験の“濃度”が、今、さらにアップしています!
海外旅行のハードルが下がった今、そろそろハワイ、考えてみませんか?
朗報! 9月7日から、帰国時に必要だった現地でのPCR検査の陰性証明書が、ワクチン3回接種者は不要になりました。これによって、日本―ハワイの往来の規制はほぼなくなったといえそう。ハワイ旅行がグンと現実味をおびてきました。
そこで気になるのが、現地ハワイの状況。観光客がいなかったコロナ禍の日々は、ハワイにどんな影響を与えたのでしょう?
いちばんわかりやすい変化は、自然がいきいきと元気になっていること!
ホノルル東部のハナウマ湾自然保護区では、澄み渡る海のブルーに思わず、歓声をあげてしまいました。公園スタッフも、「サンゴや魚が戻ってきたよ」、「昨日も5フィートのハワイアンモンクシールがビーチで昼寝をしていたんだ」と、ちょっと誇らしげ。子供の頃からハナウマ湾が遊び場だったというスタッフは、当時の海のようだ、と嬉しそう。
もともと海洋生物の保全に積極的だったハワイ。海洋生物に触らない、近づかないというルールを法令化し、2021年からは海洋生物にとって害のある成分(オキシベンゾン、オクチノキサート)を含んだ日焼け止めの販売が禁じられています。
こうした努力の積み重ねと、コロナ禍で観光客が海に入らなかったことが、期せずして海を休ませることに。おかげで透明度がアップ、海洋生物たちにとって暮らしやすい環境が整えられたのです。
2021年の調査ではハワイアンモンクシールの個体数が増え、なんとワイキキのカイマナビーチで出産の報告もあったとか。
ロックダウン中も、地元住民はサーフィンやハイキングを通して自然に触れ、その豊かさを再認識。それが自然保全や文化や伝統の継承などの意識を向上させていったと聞きます。以前からサステイナブルなライフスタイルが浸透していたハワイですが、久々に訪れてみると、さらに進化していました。
今、ハワイ州観光局では“マラマハワイ(ハワイを思いやる心)”をスローガンに、美しい自然環境や、未来へ受け継がれる伝統、この地で生まれた文化を守っていくための行動を提案しています。ここで紹介するマラマハワイな体験を行えば、アフターコロナの“ハワイらしさが濃縮したハワイ”をさらに実感することでしょう。
2022.09.28(水)
文・撮影=古関千恵子