“天空の大地”の名を持つ標高日本一のワイナリー

◆テール ド シエル／NUKAJI WINE HOUSE(テール ド シエル／ヌカジ ワイン ハウス)

「テール ド シエル」代表の池田岳雄さん(右)と娘婿でもある栽培・醸造責任者の桒原さん。樽に眠るのは、2023年初めにリリース予定のメルロー。野生酵母で醸す自然の風味を大切にするため、過剰な樽香がつかぬよう、フランスから古い樽を輸入し使用。
「テール ド シエル」代表の池田岳雄さん(右)と娘婿でもある栽培・醸造責任者の桒原さん。樽に眠るのは、2023年初めにリリース予定のメルロー。野生酵母で醸す自然の風味を大切にするため、過剰な樽香がつかぬよう、フランスから古い樽を輸入し使用。
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　今、日本中の耳目を集めている新進気鋭のワイナリーが小諸の「テール ド シエル」だ。

　代表の池田岳雄さんは60歳のときに「土に触れる仕事がしたい」と「千曲川ワインアカデミー」でワイン造りを学び、小諸・糠地に土地を購入。ブドウ畑としては日本一標高の高い場所で栽培を開始した。

樽で熟成させているワインを確認する栽培醸造責任者の桒原一斗さん。
樽で熟成させているワインを確認する栽培醸造責任者の桒原一斗さん。

　2020年のワイナリー設立時には桒原一斗さんを栽培・醸造責任者に迎え、翌年、自家醸造ワインを初リリース。

　その驚くべき品質が評判を呼び、発売後すぐに完売となった。

「ワイン造りは畑仕事が95％、醸造が5％」と語る醸造家の桒原さん。毎日畑でブドウの声に耳を傾ける。
「ワイン造りは畑仕事が95％、醸造が5％」と語る醸造家の桒原さん。毎日畑でブドウの声に耳を傾ける。

　桒原さんは「ブドウがなりたいワインにする」ことに心を砕く。

　ブドウの声に耳を澄ませ、彼らが伸び伸びと育つように世話をする。

2021年ヴィンテージはシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワールなど6種類をリリース。
2021年ヴィンテージはシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワールなど6種類をリリース。

　野生酵母にて醸造したワインは、ピュアで小諸の土地のエネルギーを感じる味わいだ。

ブドウ畑の入り口には、熊の親子の看板が。この位置から畑を眺めると、遠くに富士山を望める。
ブドウ畑の入り口には、熊の親子の看板が。この位置から畑を眺めると、遠くに富士山を望める。
「テール ドシエル」のブドウ畑を下ったところにあるショップ＆ゲストハウスの「NUKAJI WINE HOUSE」。
「テール ドシエル」のブドウ畑を下ったところにあるショップ＆ゲストハウスの「NUKAJI WINE HOUSE」。
庭には四季折々の花が咲き乱れる。
庭には四季折々の花が咲き乱れる。

 「NUKAJI WINE HOUSE」は、ワイン文化の発信地にしたいと今年開業したサロン兼ショップ。

 「テール ド シエル」で委託醸造しているワイナリーのワインを買うことができる。

洋室1つと和室が2つあり、千曲川エリアのワイナリー巡り希望者は宿泊も可能。キッチンやバーベキュー利用時は別途料金を加算。
洋室1つと和室が2つあり、千曲川エリアのワイナリー巡り希望者は宿泊も可能。キッチンやバーベキュー利用時は別途料金を加算。
ダイニングルームはセミナーも。ワイナリーの見学のみは不可。
ダイニングルームはセミナーも。ワイナリーの見学のみは不可。

テール ド シエル／NUKAJI WINE HOUSE(テール ド シエル／ヌカジ ワイン ハウス)

所在地　長野県小諸市滋野甲4063-5
電話番号　0267-25-0005
https://www.terredeciel.jp/
【NUKAJI WINE HOUSE】
営業時間　10:00～17:00(ショップ、事前電話予約のみ)
室数　3室
料金(1名)　5,500円
※4～8名で利用可

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2022.08.26(金)
Text＝Misa Yamaji
Photographs＝Wataru Sato、Asami Enomoto

CREA Traveller 2022 vol.3
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

日本のワインとご馳走に心躍る テロワールを訪ねて Terroir Journey！

CREA Traveller 2022 vol.3

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