台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。
そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。
【2022年9月】悟明老師が占う「世界の動き」
引き続き、中国の振る舞いが目立つひと月となりそうです。
今月は、中国を意味する武曲星が鍵となる星のひとつであり、また利己的な側面を強調する星・化禄が入ってくるため、横暴な言動が増えるように見て取れます。
そして気になるウクライナ情勢に関しては、先月に続き今月も調停を意味する星があること、そして双方とも武力を使い果たしているように思われることから、着々と収束に向かっていくように見て取れます。
では、今月の鍵となる4つの星について解説していきましょう。
この月のポイントとなるのは、中国を示す武曲星、カナダを示す貪狼星、北朝鮮を示す天梁星、この時期は巨門星=ロシアの宮に入る文曲星です。
武曲星=中国は、前述したように化禄が入ってきます。化禄は吉星で、経済を活性化させる力を持ち、その影響は世界各国に及ぶほど大きなもの。しかしその一方で自己中心的な言動に向かわせるマイナスの作用もあり、周辺諸国への威嚇や干渉などがますます増えるように思います。
また、物事を停滞させる鈴星、憂いを意味する天哭、貪狼星=カナダにある火星……と、3つの凶星の影響を受けます。火星と鈴星は双子の星で徒党を組んで悪さを働きます。こうした星回りから、好況とはいえ、100%思い通りとはいかないと考えます。
貪狼星=カナダには、吉星の化権が入ってきます。これは観光業が活気付くという星回り。金融業も好調となるでしょう。ですが、せっかちで怒りっぽい性格を持つ火星、伝染病や流行り病を意味する五鬼という2つの凶星があり、新型コロナの変異種はもちろん、サル痘のような新たな脅威にさらされる恐れも。
天梁星=北朝鮮には、吉星の化科が入ってきます。しかし困りものなのがこの宮に入ってくる凶星の天狗。これが天機星=ヨーロッパ&中東にある病符の影響を受けると、負の力が増大してしまうのです。化科の力で多少抑えられることとは思いますが、病気に関する深刻な事態が予想されます。
そして文曲星。この時期は巨門星=ロシアの宮に入り、凶星の化忌を伴います。この宮には吉星の左輔があり、調停や和解が期待できますが、死を意味する凶星の喪門があることから、戦争による犠牲者はどうしても出てしまいそうです。
では、その他の国を見ていきましょう。
ウクライナやベラルーシなどの東ヨーロッパ諸国を示す廉貞・天相星には、凶星の指背が入ってきます。これはお互いに非難し合う様相を意味し、内紛のような事態が予想されます。非難の矛先がゼレンスキー大統領に向かうことも考えられます。
しかしウクライナ侵攻に関しては、巨門星と廉貞・天相星の星回りを見る限り、前述したように和解に向けた動きは出てくるでしょうし、双方とも武力を使い果たした感があり、収束に向かうものと見ています。
アメリカ=太陰星には、感染症や流行病をもたらす凶星・劫煞が入ってきます。現実に鑑みると、サル痘の大流行など、人々を混乱させる事態が予想されます。その一方、経済面は好調で、特に金融、観光&旅行業は活気付くことでしょう。
南アメリカ=紫微・天府星には、吉星の天徳が入ります。さらに武曲星の好影響を受けるため、金融やホテル業は好況となるなど、比較的明るいひと月となりそうです。
ヨーロッパ&中東=天機星には、羊刃と病符という2つの凶星が入ってきます。羊刃は血を見る事件を暗示しており、列車や船舶の大きな事故が起きる心配が。前述した通り、病符は感染症などの病を意味するため、サル痘などの感染拡大が見られるかもしれません。
インド&南アフリカ=破軍星には、吉星の禄存と凶星の亡神が入ってきます。禄存は厄を解く大きな力があるため、凶星の影響はそれほど受けないでしょう。災い転じて福となす星回りゆえ、新たな発展も望めそうです。
2022.08.30(火)
文=堀 由美子