休眠から目覚めた木や草が花を咲かせ、景色を鮮やかに染め上げる春がやってきました。
「いつか行きたい! 『日本にしかない風景』再発見」2021年春篇に、新たな景色を追加して、2022年版をお届けします。
四季があり、自然の移ろいを感じられる日本。各エリアの観光の達人が選ぶ、その地に息づく春色の景色をお楽しみください。
今回は、CREA編集部が選ぶ、春の風景をご紹介します。
◆倶利迦羅不動寺 西之坊鳳凰殿のツツジ
俱利伽羅不動寺は、1300年の歴史を誇る、パワースポットとして知られる古刹。
なかでも1998年10月に、竹橋地区に建立された西之坊鳳凰殿は、平安時代の建築様式である寝殿造りを取り入れており、優美かつ壮大な佇まいを見せる。
毎年春に行われる花詣ででは、境内にある庭園で、色とりどりに咲き誇るツツジを楽しめる。
その他、八重桜、藤、牡丹、シャクナゲの花々も見事で、風情ある鳳凰殿とのコラボレーションはまさに絶景だ。
開催期間:2022年4月上旬〜2022年5月上旬
倶利迦羅不動寺 西之坊鳳凰殿のツツジ(くりからふどうじ にしのぼうほうおうでんのツツジ)
所在地 石川県河北郡津幡町竹橋ク128
https://www.kurikara.or.jp/
◆木場潟公園
加賀平野の中心部、小松市にある、面積114ヘクタールの湖、木場潟。その木場潟を中心に、ぐるりと取り巻くように整備された公園で、北園地、南園地、西園地、中央園地の4つの園地からなる。
各園地は1周6.4キロの園路で結ばれ、ウォーキングを楽しめる人気のスポットだ。
春になると、北園地から中央園地、舟小屋までの園路沿いに1,700本の桜が咲き誇り、白山と桜並木が、湖に抱かれるように映り込む様はまさに絶景。
全国に湖に桜が映り込む「逆さ桜」の名所はたくさんあるけれど、こちらではとびきりスケールの大きい「逆さ桜」を楽しめる。
木場潟公園(きばがたこうえん)
所在地 石川県小松市三谷町ら之部58
https://kibagata.com/
◆兼六園のカキツバタ
石川県が誇る日本庭園、兼六園は、国の特別名勝に指定されている庭園で、岡山の後楽園、水戸の偕楽園と共に「日本三名園」のひとつと称されている。
広さは約11.4ヘクタールにもわたり、四季折々の花が楽しめる。
桜の季節の後、例年5月中旬頃には、水辺に鮮やかな紫色のカキツバタが咲き始め、新緑のグリーンとのコントラストが見事。
なかでも定期的に開催されるライトアップ時のカキツバタの姿は艶やかで美しく、必見だ。
兼六園のカキツバタ(けんろくえんのカキツバタ)
所在地 石川県金沢市兼六町1
https://kenrokuen.or.jp/
2022.03.23(水)
文=CREA編集部