髪の毛においても、髪の毛一本まで“キメが細かい”状態であれば、ウェーブのあるヘアスタイルでも艶っぽく見え、「ドレープ」を演出することができます。髪の毛の“キメが細かい”状態とは、ダメージの少ない状態のことです。

 髪の毛一本一本には、「キューティクル」と呼ばれる「鱗」が付いています。この密に並んだ「鱗」は鎧の役割をしていて、ダメージを負うと、めくれて締まりが悪くなります。ダメージを負うといずれ剥がれてしまい、自然治癒することはありません。つまりダメージのある髪は一本一本、表面の鱗が“凸凹”になってしまっているために、艶が失われているのです。

 そのため「ダメージを減らす」「ダメージをカバーする」ことが、髪の毛の「艶」の一丁目一番地です。

 では、どのようにして髪の毛に艶を出せばいいのか?

ポイント1:「洗い流さないトリートメント」を買う

 まず、「洗い流さないトリートメント」を使ってみましょう。「洗い流さないトリートメント」は、ドライヤーで乾かす前に付けることで、髪の内部に浸透してトリートメント効果が得られる、“メイクの下地”のようなイメージです。セット力は無く、他のスタイリング剤と併用することもできます。

「ドライヤーで乾かす前に付ける」だけの手軽さで、自然な艶感がアップします。乾くとべたつきもありません。補修効果もあるので使い続ければダメージを軽減でき、どのヘアスタイルにも有効。そのため費用対効果が高く、使って損がないアイテムだと言えます。


 業界では「アウトバス(out-bath)トリートメント」と呼びますが、一般には認知されていないため、「洗い流さない~」の呼び名がよく使われています。

 

 ですが、その呼び名のため、誤解を受けやすい注意点が2つあります。

1.お風呂で使うトリートメント(「インバス(in-bath)トリートメント」と呼びます)やコンディショナーとは別物です。そもそもの用途が違うため、どちらかをつければオッケー、というものではありません。

2022.03.09(水)
文=操作イトウ