「陛下にとって、英国留学はそれまでの生き方と違って、ご自分で考え、自由に行動することを経験された重要な時期です。ご自身も『おそらく私の人生の中で、最も楽しい時期』とお話しになっているように、英国での思い出は尽きないのでしょう。今でも、ご自身が撮影したオックスフォード市内の街並みの写真をご覧になって振り返られることがあるそうです」(当時の護衛官)

 幼少期の陛下は、赤坂御用地という閉じられた世界の中で成長されながら、外の世界への関心を持ち続けておられた。水運にご関心を持たれたきっかけは、小学生の時に赤坂御用地内で鎌倉古道の跡を見つけたことだったという。陛下は「道」の魅力について、そこをたどって行けば未知の世界に旅立つことができるからと振り返られている。母親である上皇后陛下とご一緒に松尾芭蕉の『奥の細道』を読まれ、古の旅人たちの足跡に思いを馳せたこともあるという。

#2に続く)

雅子さまはSDGsにご関心が…「公務の先が見えない」“人格否定発言”後の苦言を天皇陛下はどう受け止めたか《軽んじた名前で呼ぶ幹部も》 へ続く

2021.12.20(月)
文=友納尚子