航空機エンジンから四輪車へ自動車の祖と呼ばれるBMW
100年以上の歴史を誇り、「運転好きのためのクルマ」と言われるドイツの高級車BMWに乗って、目指すは鎌倉のモダンイタリアン。築160年を超える古民家を改装したオーベルジュ「鎌倉今昔」は山と手入れの行き届いた庭園に囲まれた空間です。
ラグジュアリーな車とオーベルジュ。この2つの上質な世界をご案内します。
世界的に人気のドイツ車メーカーBMWはドイツ語で“バイエルン州のエンジン工場”を意味する「バイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ(Bayerische Mortren Werke GmbH)」の頭文字をとったもの。創業がドイツ・バイエルン州であったことと、スタート時にさまざまな用途のエンジンを扱っていたことを示します。
ルーツは航空機エンジンを製造する「ラップ原動機製造所」。こちらが創業したのが1913年、その後のベルサイユ条約でドイツは軍用航空機エンジンの製造を禁止されたため、BMWは航空機エンジンから鉄道用ブレーキや内臓モーターの製造にシフトしました。
その技術力をモーターサイクルと四輪車に投入してきたことで、ガソリンで走行する初の自動車を製造したメーカーとして“自動車の祖”と呼ばれているそうです。
各自動車メーカーはブランドを象徴するフロントデザインが採用されていますが、白と青のエンブレムは青い空と白い雲を模したと言われ、フロントグリルは腎臓を意味する「キドニーグリル」と呼ばれています。このエンブレムとグリルはひと目でBMWとわかるほど定着していますよね。
また、スローガンにある「駆けぬける歓び」の通り、エンジンは直列6気筒、絹のような滑らかさで高回転域にまで達する回転性能から、シルキーシックスと呼ばれているそうです。
テクノロジーとのハーモニーの融合がテーマなだけに、スタイリッシュなデザインも特徴。
性能とデザインが両立していて、機能美に溢れています。
技術的なことがあまりわからなくても、滑らかな走りや、シートに座って過ごす空間の居心地と座り心地の良さが感じられ、さすが高級車と唸らずにはいられません。
試乗したのはBMW X7。マイルド・ハイブリッドテクノロジーと呼ばれる、環境と動力を兼ね備えた先進のクリーン・ディーゼル・モデルで、力強い発進や加速のみならず、CO₂削減に繋がる高い燃費効率も実現しています。
最高級レザーで設えた座り心地抜群のシートで、見上げるとスカイラウンジ・パノラマ・ガラスサンルーフが。抜け感のある環境はストレスフリーで心底リラックスできます。このガラスサンルーフ、15,000個以上のライトエレメントがあしらわれており、夜間には室内に趣のある雰囲気を演出。
2021.10.01(金)
文=CREA編集部