実際に3社すべてと契約して試してみた

 筆者はすでにahamo、povo、LINEMOを実際に契約した。すべてオンラインで契約作業を進めていくのだが、正直言って、一般のユーザーにはまだまだ敷居が高いように感じた。

 たとえば、手続きを進めるにあたり、サイトに表示される文書をしっかりと理解しなくてはならない。「SIMロック解除」といったような専門用語もある程度、知っておく必要がある。

 ahamoに関しては、NTTドコモの料金プランから乗り換える際、あらかじめ、これまで使っていたオプションを解約していく必要がある。契約中には「オンライン発行dポイントカード」を発行するなどの手続きが必要だ。スマホから手続きを進めると、どのページに飛んで、どこに戻っていいか、わからなくなることもある。

 また、スマホが通信できなくなるなどのトラブルが発生した際には、基本的にはサポートセンターにはチャットで問い合わせて解決する必要がある。筆者も一度、トラブルが発生した際にチャットを利用したが、結局はコールセンターへ電話するようなメッセージが出てきてしまい、その電話も20分近くつながらないなど、結構、面倒くさい状況に追い込まれた。

しばらく続きそうな「結構、面倒くさい」体験

 携帯料金の値下げは、2020年9月に発足した菅政権の目玉政策として掲げられていたこともあり、政府から「2020年中になんとかしろ」と携帯電話各社に圧力がかかっていた。

 各社とも時間のないなかで、サービスを構築してきたため、サイトの作り方やサポート体制など、まだまだ試行錯誤の点がある。手続きの導線や文言など改良を進めながらサービス提供している感があるのだ。もう少しこなれてくるのには、まだ時間がかかりそうだ。

 

「オンラインが不安」の解決策

「オンラインで契約するのが不安」というのであれば、迷わず店舗に駆け込もう。現在、店舗でも安価なブランド、料金プランが提供されている。

2021.05.05(水)
文=石川 温