サブスクを始めた目的は「うどんをもっと好きになってもらうこと」

「松ト麦」では、週半分以上ある定休日を使って、UDON LABというサブスクも運営している。月に1度、2種類のうどんを提供している。使用した小麦の解説冊子が同封されている。自ら執筆したり、時にはプロの製麺製粉関係者に解説をお願いして、デザインしたかわいい冊子で、継続すればデアゴスティーニのように冊子が増えて勉強にもなる。食べて学んでうどんの違いを楽しむことができるというわけである。コロナ禍で需要はあるようだが、本来の目的は「小麦の品種も知ってうどんをもっと好きになってもらうこと」だそうである。

サブスクのUDON LABで同封されるうどんの小麦を解説した冊子
サブスクのUDON LABで同封されるうどんの小麦を解説した冊子

お客様へのメッセージも熱い

 最後にお客様へのメッセージを井上さんからいただいた。

「松陰神社前の時代からお見えになっている常連さんも多くいらっしゃいます。プロの方もそして初めての方も、松ト麦にきていただいて、知らないうどんに会って、もっとうどんを好きになってもらい、好みのうどんに会えるといいかなと思っています。狭い店なのでご迷惑をかけてしまうことがありますが、是非、お越しください」

「ようこそ、うどん沼へ」と井上さん、シンボルマークもなかなかよい
「ようこそ、うどん沼へ」と井上さん、シンボルマークもなかなかよい

 うどんが好きで好きでたまらない激アツ井上こんさんが、うどん好きをさらに増やすべく始めた実験工房的な店が「松ト麦」というわけである。コロナが明けたら、小麦の系譜図に沿ってうどんを食べ比べるイベントを開催したいという。ここはまさに「うどん沼」の真っ只中なのである。今度はそばの面白ネタをたくさん仕入れて訪問しようと思う。

写真=坂崎仁紀

INFORMATION

 
 

「松ト麦」
住所:東京都世田谷区野沢2-26-5
   野沢ビルBIF
営業時間:不定期営業
(主に金土日の夕方から20時まで、
詳細はTwitterInstagramで告知)

2021.02.28(日)
文・写真=坂崎仁紀