25位「コアップガラナ」

「中小飲料メーカーの協同組合が、大手の製造するコーラなどに対抗するため、各地の中小メーカーが同じ名前、同じレシピで統一商標製品として作ったもの。画像の商品は、北海道は函館の飲料メーカー『小原』が製造したもので、500ml瓶入り。函館の中高生は、部活帰りにこの大瓶を一気飲みしていた時代があったらしい。画像のリターナブルびんはもうないが、現在もワンウェイびんや缶、ペットボトルの製品が販売されている」(小原、1960年、炭酸)

24位「ミスティオ グレープフルーツ」

「グレープフルーツ味の微炭酸飲料。『ミスティオ』というのは霧のようなという意味なのか。当時は珍しい微炭酸の繊細な泡感が魅力だった。そんな微炭酸も今では定番に。ほかにオレンジもあった。CMが安室奈美恵ちゃんだったこともあり、若い女性に人気。これまで飲んだ飲料の中で『もう一度飲みたい商品』として挙げるくらいおいしかった」(ダイドー、1996年、炭酸)

23位「ポッカコーヒー」

「ポッカコーヒーの発売年は1972年。だが、多くの人がイメージするポッカコーヒーは、顔の缶だろう。その顔缶の初代が真ん中の缶。この顔缶の顔は時代とともに変化している。右の缶は1999年のもの。初代顔缶とくらべてワイルドさはなくなり、すっきりしている。ちなみに、現在流通している商品は2019年登場の13代目だ」(ポッカ、1972年、コーヒー)

22位「UCCコーヒー」

「日本中に缶コーヒーの存在を知らしめた商品。発売年の翌年、1970年に開催されれた大阪万博での販売がきっかけとなり、爆発的なヒットとなった。以来、現在に至るまで缶コーヒーの定番商品として君臨している。写真は発売当初の製品写真で、よく見ると缶の上に謎の金属が見える。これは小さな缶切り。当時は、この小さな缶切りで2ヶ所に穴を開けて(飲み口用と空気穴用)飲んでいた」(UCC、1969年、コーヒー)

21位「ミリンダ レモンライム」

「ミリンダはペプシコから発売されていた炭酸飲料ブランド。コカ・コーラ社のファンタみたいな存在である。実売価格はファンタより少し安かった記憶がある。ペプシの商標権は現在、サントリーが持っているが、ミリンダはどうなったのか不明。日本では販売されていないが、海外では見かけることも多く、国内でも輸入品を扱う店やネットショップで買うことはできる」(ペプシコ、1970年代?、炭酸)

2021.01.28(木)
文=清水 りょうこ
写真協力:久須美雅士(The Archive of Softdrinks)、スタジオ クライン、山崎幹夫、ほか飲料メーカー各社