何にどれだけかかるか理解し漠然とした不安を明確化
なんとなく将来像が見えてきたCREA世代は、美容やオシャレだけでなく、自己投資にもお金をかけたい時期。いっぽう、増税のニュースが続き、将来への漠然とした不安は増えるばかり……。今後の大きなライフイベントにかかるお金は足りる? 老後資金は? 考え始めるときりがない。今できることは何だろう。ファイナンシャルプランナーの前野彩さんにうかがった。
数あるライフイベントの中から、マイホーム購入とお葬式について、3回にわたり掲載。今回はマイホーム購入とお葬式・相続の失敗談。
» 第1回 マイホーム購入
» 第2回 お葬式
【マイホーム購入に関する失敗/N子さんの場合】
マンション購入時に一括払いした火災保険に思わず絶叫!
自治体ハザードマップで、水災も土砂災害も心配ないマンションの15階の自宅に、水災補償がしっかり。しかも保険金額も多すぎのN子さん。1000万円の家に2000万円分の保険をかけても、1000万円の保険金しか払われません。水災補償なしの適正金額で別の保険に見直したら、今までの10年分の保険料で35年分の保険に入れて、さらにやめた保険の未経過分の保険料も返ってきて、今度は喜びの雄叫が(笑)。
【お葬式・相続に関する失敗/Sさんの場合】
認知症になってしまうと生前贈与はできなくなる!
相続税を払わなくてもすむように、母から自分の子への贈与で親の相続財産を減らそうと考えていたSさん。でも、日々忙しく、まだ元気だろうと先送りにしていたら、母が認知症に! 贈与は「あげます」「もらいます」というお互いの意思表示が必要なので、贈与による相続対策はムリ。さらに介護費用のために、親の定期預金の解約が必要になり、家庭裁判所に「成年後見人」の申し立てを行いました。
監修
前野彩さん(ファイナンシャルプランナー)
「住宅ローンで大損しないためには」等、自身の経験を生かしたアドバイスで絶大な支持を集める。簡単にマネープランがたてられる著書『ズボラでも大丈夫! 書き込み式 一生役立つお金のキホン』(日本経済新聞出版社)が好評。ウェブサイトは「FP彩ちゃん」で検索。
2013.01.19(土)
text:BEAM(Yoko Maenaka / Rie Tanaka)