アメリカ育ちの女性が創業
センスが光る台湾茶ブランド

 台湾の代表的なお土産である台湾茶。台湾では昔ながらの茶葉店が数多くある一方、若い世代が手がけるブランドも次から次へと登場しています。

 なかでも、最近注目を集めているのが「THREE LEAFS」

 ポップでカラフルなパッケージが魅力なだけでなく、信頼できる茶農家から仕入れたという自慢の茶葉は味わい深さが評判。今回はMRT大安駅近くにある店にお邪魔しました。

 迎えてくれたのは笑顔が素敵なナンシーさん。ロサンゼルスで育ったという彼女は、30歳の時に台湾へ。当初は台湾茶とは関係ない仕事をしていましたが、茶葉の栽培で知られる南投県へ旅行に出かけた際、茶農家の方と知り合います。これがきっかけとなって台湾茶に目覚め、2016年に創業。

 多くの人に興味をもってもらえるようにとパッケージにもこだわり、2018年にはドイツのレッド・ドット・デザイン賞を受賞しました。

 ここで扱われる茶葉はナンシーさんが実際に産地を訪れ、仕入れてきたもの。すべてが自然農法で栽培されており、ブレンド茶で使用するバラやジャスミンなどの花も台湾産のオーガニックのものです。

 パッケージには産地だけでなく、製茶師の名前も記されています。

 理由を伺うと、「茶農家を訪れると、とにかく製茶作業の大変さに驚かされます。そして、後継者問題は深刻で、茶農家の多くが外国人労働者に頼っているのが現実です。

 私は製茶師の優れた技術を広め、彼らの地位を向上させることで、若者たちが製茶の技術を継承したいと願うようになることを祈っているのです」とナンシーさん。

 ここでは台湾茶のほか、香港の人気陶器ブランドである「LOVERAMICS」のカップや茶器なども扱っています。喫茶スペースも併設されているので、ゆっくりと選んでみてはいかがでしょうか。

2019.10.22(火)
文・撮影=片倉真理