ハワイ諸島最大の島であるハワイ島は、「ビッグアイランド」の愛称でも知られる。その西岸、コハラコーストにたたずむのが、「フォーシーズンズリゾート フアラライ」。このラグジュアリーリゾートを拠点に、この島を遊び尽くします。

 第3回は、コーヒー農園、牡蠣とカンパチの養殖場を訪ね、リゾートに戻って味と香りを楽しむツアーをご紹介します。

農園からテーブルまで
コナコーヒーを追跡!

「コナ・アース」のコーヒー豆は南国の日差しを浴びてすくすく育っている。

「フォーシーズンズリゾート」は世界各地にあるけれど、どこに行ってもレストランの食事のクオリティが素晴らしい。

 朝食のビュッフェでも、ドレスアップしたくなるディナーでも、いつでも美味しい料理を楽しむことができる。その陰には絶え間ない努力があるのだ。「フォーシーズンズリゾート フアラライ」では、その裏側を見学できるツアーが用意されている。

 まず訪ねたのは、コーヒー農園「コナ・アース」。ハワイ島のコナで収穫されるコーヒー豆は、「コナコーヒー」として世界中に輸出されているブランド豆だ。ハワイは常夏のイメージが強いが、ハワイ島には4000メートル超の山があるため、上質なコーヒー豆の栽培に適した斜面があるのだ。

「コナ・アース」は、ご夫婦とふたりのお子さん、2匹のネコと1匹の犬というファミリーだ。

 リゾートから車で約40分、フアラライ山に向かって斜面を上って行くと、細い道の左右はコーヒーの木に囲まれてくる。コーヒーの栽培に適した場所なのだ。「コナ・アース」は家族で経営する小さな農園。ここでは、熟した豆だけをていねいに手で収穫するため、雑味のない上質なコーヒー豆となっている。

ご主人がコーヒー豆収穫のタイミングを教えてくださった。このグリーンの豆が赤くなったら収穫する。
左:果肉を取り乾燥させたら出荷する。
右:ローストされた豆。写真を見るだけでコーヒーの香りがしてくるようだ。

 さっそく農園内を案内してもらい、収穫前のコーヒー豆、乾燥の工程などを説明していただいた。母屋に戻ると、「どうぞ召し上がってください」と、奥様がコーヒーを淹れて待っていてくださった。

農園の奥さまがコーヒーを淹れてくださった。

 この農園では生豆を出荷するのでローストはしていないものの、信頼できるロースター(コーヒー豆を焙煎する人)にお願いしているのだとか。なんて香り高いコーヒーだこと! 袋詰めされたコーヒー豆をいくつか購入して、リゾートへと戻った。

 このツアーはここで終わりではない。リゾートに戻るとそのままレストランへ。今度は「ビッグアイランド・コーヒー・ロースターズ」のバリスタのおふたりが数種類のコーヒー豆を持って現れた。今度はコーヒーのテイスティングだ。

左:リゾートに戻ってコーヒーのテイスティング。
右:お湯の量と時間を計りながら丁寧にコーヒーを淹れてくれる。

 最初に一般的なコナコーヒー、次に果肉を残したままローストしたというコーヒー。後者は酸味が強くフルーティで個性的。そして、コンテストで3回世界一に選ばれたという豆のコーヒーは、苦味よりも酸味が強く香りに深みがあって素晴らしく美味しかった!

 最後のコーヒーは生産量が少なく、年間で70袋しか生産できないという。ちなみに、そのうちのラスト2袋がリゾートのショップで、200グラム80ドルで販売されていた。

3種類のコーヒーをテイスティング。

 コーヒー農園に始まってテイスティングまで、「コナコーヒー」を堪能できるツアーだ。

Kona Earth(コナ・アース)
所在地 78-1348 Bishop Road, Holualoa, Hawaii
電話番号 808-324-1725
http://www.konaearth.com/

Big Island Coffee Roasters
(ビッグアイランド・コーヒー・ロースターズ)

http://bigislandcoffeeroasters.com/

2018.01.23(火)
文・撮影=たかせ藍沙