コニャックがおじさまのイメージを伴うお酒だったのは、今は昔。近年、欧米を中心にコニャックをカクテルとして楽しむのが流行中なのです!

アペリティフに欠かせないのが、フィンガーフード。コニャック初心者でも、ともにぶどうを原料にするワインやシャンパンとの相性をイメージしながら準備すればOK。

アペリティフなくして
パーティーは始まらない!

 カミュの生まれ故郷、フランスでは欠かすことのできないアペリティフ(食前酒)。ホームパーティーには家族や友人が三々五々に集い、コニャックのカクテルを楽しみながら忙しかった1日に別れを告げ、これからはじまる大切な時間へと気持ちを切り替えていく。

 コニャックと聞いても馴染みがないかもしれないが、その原料はぶどう。果実酒から作った蒸留酒をブランデーと呼び、ブランデーの中でもフランスのコニャック地方で、定められた製法を守ってつくられたものだけを「コニャック」と呼んでいる。

 ぶどうが原料だから、ひと口飲むとアロマ豊かな香りと風味が広がり、深い満足に包まれる。この感覚こそが、日常の喧騒を忘れさせる大切な役割を果たすのだ。おすすめの飲み方は、やはりカクテル。味は好きでも、ストレートや水割りで飲んだときのアルコールの強さが苦手という人も、カクテルを飲むとその概念が変わるはず。

X'masの特別感を演出するのにも最適なコニャックのカクテル「フレンチハイボール」。ゴールドに輝く見た目も華やか。

 まずは、冷凍庫で冷やしたコニャックを使うという話題性いっぱいのカクテル「フレンチハイボール」から。木樽で4年以上熟成させたコニャック「カミュボルドリーVSOP」を冷凍庫から出したら、グラスに30ミリリットル注ぎ、炭酸で割ってオレンジピールで香りづけをすれば完成!こんなに手軽なうえにフルーティーで飲みやすく、味わいは優雅にして複雑。アペリティフはシャンパン一辺倒だったという人にも馴染みやすいから、ぜひお試しあれ。

生姜をピリリと効かせた「コニャックサミット」は、お酒が好きで、つくる過程も楽しみたいカクテル上級者に。

 もう少し、カクテルならではの面白みを楽しみたい人には、「コニャックサミット」を。ロックグラスに薄くスライスした生姜とライム(またはレモン)の皮、「カミュボルドリーVSOP」20ミリリットルを注ぐ。生姜を軽く潰して風味を出してから氷を入れ、「カミュボルドリーVSOP」20ミリリットルとレモンジュース、トニックを注いで軽く1回ステア。最後にキュウリのスライスを浮かべれば、見た目のインパクトに注目が集まること間違いなし! スパイシーな味わいは飲むほどにクセになり、カクテルの奥深さを楽しませてくれる。

2017.12.08(金)
取材・文=今富夕起
撮影=釜谷洋史