スケジュール管理に便利な無料アプリ

東京にいると毎週末、代々木公園まで散歩に行きます。

 そしてストックしていると思っていたものが、不足していたり重複していたりするのも困りものです。

 そんなうっかりを減らすために、私は「Remember The Milk」というタスク管理アプリを使っています。これはやらなきゃいけないことなどをメモっておくというシンプルなもの。「東京」「軽井沢」「福井」というリストを作り、不足しているもの、次回持っていくもの、やらなきゃいけないことなどをiPhoneでメモっておきます。

 これは、思いついた時にすぐ書き込んでおくのがコツです。消耗品など必要なモノって本当に多いんですよね。トイレの洗剤、歯ブラシ、お醤油……。

 これで、「次回福井に行く前に、犬用ペットシーツをネットで買って届くようにしておこう」とか、「東京で余っている小皿、軽井沢に持っていけばいいのね」とか「東京に戻ったらまずあれ片付けなきゃ」など、日常のこまごましたことがかなり管理できます。無料アプリだしオススメです。

東京の家の近所も新しい店がどんどん出来て飽きません。

 郵便物の配達を止める手続きも、いつも忘れそうになります。軽井沢や福井に届く郵便物はほとんどありませんが、東京は数日で郵便受けがいっぱいになってしまいます。

 これは、郵便局に行かないと手続きができないのが面倒。ネットから申し込めるようになるといいのになあといつも思います。

 それから、一つしか持っていないモノを、移動の際は必ずカバンに入れるのも大切です。ノートパソコン、メイク用品など。

 基礎化粧品などは各拠点に置いておけば楽なのかもしれませんが、使用期限など考えると、月に1週間ほどしか滞在しない福井や軽井沢では無駄な気がするので持ち運びます。

 三拠点のスケジュール管理も大変です。夫はいまテレビ・ラジオ・イベントなど、毎週あるいは隔週のレギュラーを4つ持っています。

 私は福井のアトリエで陶画制作、東京と軽井沢にいる間にイラストの仕事ができるように調整しなくてはいけません。

 だから二人の予定をうまく合わせるために、だいたい2カ月先のスケジュールを決めています。そうしないと、それ以外の予定もどんどん入ってしまうので。

 この生活をスタートして1年。いまは3カ所を移動するのに手いっぱいで、旅行の計画をなかなか立てられないのが残念です。

 だから、仕事の合間にドライブに行ったり美味しいモノを食べたりと、日帰り小旅行気分を味わっています。

松尾たいこ(まつお・たいこ)
アーティスト/イラストレーター。広島県呉市生まれ。1995年、11年間勤めた地元の自動車会社を辞め32歳で上京。セツ・モードセミナーに入学、1998年からイラストレーターに転身。これまで300冊近い本の表紙イラストを担当。著作に、江國香織との共著『ふりむく』、角田光代との共著『Presents』『なくしたものたちの国』など。2013年には初エッセイ『東京おとな日和』を出し、ファッションやインテリア、そのライフスタイル全般にファンが広がる。2014年からは福井にて「千年陶画」プロジェクトスタート。現在、東京・軽井沢・福井の三拠点生活中。夫はジャーナリストの佐々木俊尚。公式サイト http://taikomatsuo.jimdo.com/

Column

松尾たいこの三拠点ミニマルライフ

一カ月に三都市を移動、旅するように暮らすイラストレーターの松尾たいこさんがマルチハビテーション(多拠点生活)の楽しみをつづります。

2016.05.14(土)
文・撮影=松尾たいこ