Magnificent View #921
ボーディータタウン(ミャンマー)
山の上に堂々と聳える巨大な仏立像と、その足元にある巨大な寝釈迦像。敬虔な仏教国で、なんともダイナミックな風景が見られるのは、中部にあるボーディータタウン村だ。
立像はレーチョン・サチャー・ムニと呼ばれ、2012年に完成したもの。台座を含めて高さ129.2メートルと、世界最大級を誇る。鎌倉大仏の約10倍といえば、その大きさがイメージできるだろうか。
33階建ての内部に展示されているのは、下の階から上の階へと続く、輪廻転生を表現した絵。27階の展望台までは、エレベーターで昇ることも可能だ。まるで仏教のテーマパークのような場所だが、見学は入場料無料と太っ腹。この仏像はサイズのみならず、度量も大きいのだ。
立像の前に横たわるのは、シュエターリャウンと呼ばれる全長111メートルの寝釈迦。こちらも内部に、仏教に関する展示物が置かれている。
これらのほかにも、ボーディータタウン村にはあらゆる仏像が立ち並ぶ。現在も続々と製作中で、目標は1万体なのだという。
Column
今日の絶景
この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!
2016.04.08(金)
文=芹澤和美