会社から空港に直行し、翌朝にはビーチへ

タンジュン・ルー前のビーチ。ランカウイ島で最高のビーチといわれる。隣接するフォーシーズンズもタンジュン・ルーのオーナーから土地を購入したほどだ。

前回、エアアジアXなどで実施している、「空席」切り売りサービスで3席ゲットする裏ワザについて紹介しました。

 そのエアアジアXを利用して、向かった先はランカウイ島。金曜の夜に羽田を出発して、日曜の夜には羽田に戻ってきました。これなら土日休みのサラリーマンでも会社を休まずに東南アジアのリゾートに行くことができます。

 しかし、そんなに短期でくつろげるものか、と思われる方も多いと思います。そこで、今回経験したことをいくつかのポイントにまとめながら説明していきたいと思います。

(1) 夜行便を活用してアクセス可能なリゾートを絞り込む

 短期で東南アジアのリゾートに行く場合、夜行便の利用は必須です。日本を午前便で出発すれば、現地に到着するのはどうしても夕方。これでは貴重な1日目がまるまる移動でつぶれてしまいます。

マレーシア・ランカウイ島タンジュン・ルーのプライベートビーチ。金曜深夜に羽田を出れば、土曜朝9時にはここへ立てる。

 ところが夜行便を利用すれば、会社から空港へ直行し(場合によってはいったん帰宅してから空港へ)、翌朝にはビーチリゾートへ着くことが可能です。

 羽田・成田を利用する場合、対象となるメジャーなリゾートはバリ島、プーケット島、マレーシア北西部のランカウイ島、シンガポールに近いビンタン島、ベトナムのナチャン、フィリピンの各リゾートといったところ。このうち、乗り換えが必要ないのはバリ島、プーケット島です。

 ビンタン島へは、シンガポールからフェリーで国境を越えます。

 こうした国際線のスケジュールを確認する際に便利なのが「航空旅行」や「FlyTeam」です。

(2) セール運賃など、安い航空券を探す

 いくら時間帯がよかったとしても、超短期の旅行のために高額の航空券を購入するのでは割に合いません。そこで、スカイスキャナーなどを利用して、安い航空券を見つけましょう。

 個人的なおすすめは、今回利用したエアアジアXのセール運賃。また、成田発のマレーシア航空なら行き帰りともに夜行便を利用可能。これらを利用すれば、総額2万円台後半から3万円台前半で、リゾートまでの航空券を手に入れることができます。この金額なら沖縄に行くのとそれほど差はありませんよね?

スカイスキャナー
URL http://www.skyscanner.jp/

(3) 現地滞在時間が長い行き先を絞り込む

 今回はエアアジアXのセールにあわせて、まず羽田とクアラルンプールの往復航空券を約22,000円でゲットしました。こうなると、次はクアラルンプールからどこへ足をのばすかということになります。

 候補となるのはバリ島、ランカウイ島、プーケットの3カ所です。このうちバリ島は現地滞在時間が短くなるので除外。ランカウイ島とプーケットでは、ランカウイ島のほうがやや現地滞在時間が長くなるうえ、航空券代も安くなるので、ランカウイ島に決めました。

 このように、「○○に行きたい」ということを前提に探すのではなく、条件に適合するような行き先を絞り込むことも、超短期旅行では求められます。

エアアジアX・エアアジア
URL http://www.airasia.com/

(4) フライトの遅延を考慮に入れながら乗り継ぎ便を決める

 今回の旅行で一番頭を悩ませたのがクアラルンプールからランカウイ島への乗り継ぎのフライト時刻です。クアラルンプールからランカウイ島へはほぼ1時間おきにフライトがあります。早めの便にすればその分現地滞在時間を長くとることができます。その代わりに羽田からのフライトが遅れれば乗り継げなくなるリスクがあります。

 そこでFlightAwareを利用して、過去の遅延の状況を調べました。その結果、過去4カ月で45分以上遅れた日が2日しかないということがわかりました。

 「LCCは遅れる」といったあいまいなことばに頼るよりも、このように具体的なデータで裏をとるべきなのはいうまでもありません。

FlightAware
URL https://flightaware.com/

(5) 空港での乗り継ぎについて、事前に調べておく

 エアアジアのクアラルンプール空港のターミナルはLCC専用のKLIA2です。このターミナルについて最も詳しいサイトであるマレーシアガイドでは、乗り継ぎの方法が写真込みで説明されています。プリントアウトしておけば、現地でも迷うことはないでしょう。

クアラルンプールのLCC専用ターミナル、KLIA2。サテライトからメイン棟への移動距離は長いが、無料で利用できる電動カートも。

 KLIA2で国際線からマレーシア国内線に乗り継ぐ際には、専用の乗り継ぎルートがあります。ここは目的地まで通しの航空券を購入した人(Fly-Thru対象者)のみ(外部リンク)が利用できるとされています。

 私はクアラルンプールまでの航空券と、クアラルンプールから先の航空券は別々に購入していたので、ルール上ここを利用できないはずなのですが、前回利用したときと同様、問題なく利用できました。イミグレーションでの待ち時間もゼロで、飛行機を降りてから国内線のゲートまでは歩いて20分ほど。

 乗り継ぎに3時間は見なくてはならないというネット上の書き込みもありましたが、実態は大きく異なりました。

マレーシアガイド KLIA2クアラルンプール空港ガイド
URL http://malaysiajp.com/klia2/

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2016.03.31(木)
文・撮影=橋賀秀紀