夕食は名物「鰻のせいろ蒸し」を堪能

 御花に泊まったらぜひ味わいたいのが、柳川の名物「鰻のせいろ蒸し」。鰻のせいろ蒸しが生まれたのは江戸時代中期のこと。地元九州の甘い醤油を使ったタレをご飯にまぶし、鰻の蒲焼をのせてせいろでふっくらと蒸し上げるのが柳川流です。

 御花のせいろ蒸しは、鰻の骨からとった出汁を使う秘伝のタレと、丁寧に焼き込まれた蒲焼が特徴。ランチはレストラン「対月館」で、単品でいただくことができます(要予約)。

 今回は立花伯爵とその家族の居室であったお部屋をそのまま使用した料亭「集景亭」で、地元の旬をふんだんに取り入れた会席コースとともにいただきました。

 有明海と筑後平野という自然に恵まれた柳川は、古くから豊かな食材に恵まれた地でした。初代藩主・宗茂は、江戸時代に八女から豊かな水を筑後平野に届けるため、「花宗川」を整備。そのおかげで、米屋麦の二毛作や野菜がより豊かに実る広大な平地が誕生し、美しい景色が広がっています。

 大名家から伯爵家、そして料亭旅館へ。それぞれの時代で育まれてきた文化を五感で感じる食体験でした。

 朝食は、体を温める昆布だしからスタート、睡眠中に失われた水分と塩分を補います。献立の主役は、やはりご飯。300年以上にわたり「柳川藩の台所」と称されてきたみやまで育てられるお米(取材時は「にこまる」)を、土鍋で炊き上げます。

 おかずは、ご飯が進むものがズラリ。はるか昔、立花家の農場で生まれた高菜の漬物、5代藩主が江戸から取り寄せるほど好きだったという鮭のほぐし身といくら、立花家の菩提寺に受け継がれるごま豆腐、有明産の海苔は全形を炙りたてで。

 この一食だけでも泊まる価値があると感じさせる、素晴らしい朝ごはんでした。

 大名家から伯爵家、そして料亭旅館へ。それぞれの時代で育まれてきた建築、庭、そして料理。「柳川藩主立花亭 御花」には、日々の暮らしを愛した立花家の歴史と文化を追体験するような滞在が待っています。

柳川藩主立花亭 御花

所在地 福岡県柳川市新外町1番地
電話番号 0120-336-092
アクセス 西鉄天神大牟田線「柳川駅」から西鉄バス乗車、「御花前」バス停から徒歩約3分。佐賀空港から車で約20分
https://ohana.co.jp/

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