丸い背中は年齢のせいにできない
ピンとした姿勢の人を見ると、「この人はもともと姿勢がよいのだろう」「自分とは体のつくりが違うのだ」と、ついつい姿勢の悪い自分に言い訳をしたくなります。
よい姿勢は「一度つくれたら一生維持できる」と思いたいところですが、現実はそこまで都合よくはありません……。特別な出来事がなくても、日々少しずつ崩れていくのが姿勢というものなのです。
この姿勢の変化を、単純に年齢のせいだけにはできません。背筋を伸ばし、軽やかに歩く70代の方がいる一方で、背中も首も丸め、足を引きずるようにして歩く高校生もいますよね。
この違いを生み出しているのは、日常生活で無意識に繰り返している姿勢や動きのクセです。気づけば何時間も座りっぱなしだったり、うつむいて歩いていたり、足を組んでしまったり。私は、その積み重ねこそが、丸まった背中をつくり出していると考えています。
まずは「姿勢は悪くなるもの」という前提を持つことが大切です。体の構造と日々の生活を考えれば、背中が丸くなるのはごく自然な流れだとさえ言えるでしょう。
しかし、悲観することはありません。姿勢が崩れると分かっているのであれば、こまめに整え直せばよいのです。
9秒で姿勢のリセットボタンを押す
9秒背骨ウェーブは、姿勢を完璧な形に固定するためのものではありません。姿勢が崩れることを前提に、9秒で「本来の正しい位置に背骨を戻す」ためのセルフケアです。いわば、“姿勢のリセットボタン”のような存在だと考えてください。
このリセットボタンをこまめに押し続けることで、崩れた姿勢は整い、体は硬くなった状態から、動きやすい状態へと変わっていきます。マイナス地点からゼロ地点へと歩みを進めるのです。
1日中、背中がピンと伸びた状態で過ごす必要はありません。座りっぱなしが背中を丸めてしまうのと同様に、ずっと同じ姿勢でい続けると負担が大きくなりすぎて、筋⾁や関節が元の正しい位置へ戻れなくなってしまいます。
背骨が波打つように、しなやかに動くようになると、体にかかる負担を全身で分担するようになります。 サボる、がんばりすぎる筋⾁や関節がなくなり、全身がバランスよく動くようになるからです。すると、意識して胸を張ったりしなくても、姿勢はあるべき本来の形へと、⾃然に整っていきます。
背骨ウェーブは、たった9秒で背骨の崩れを整え、しなやかに動かせる状態へと導きます。⽇常生活の中で繰り返すたびに、崩れた姿勢がリセットされ、体が⽬覚める感覚を味わうことができるでしょう。
