店内で甘味を食べるか、アイス最中を食べ歩くか

◆甘味処 芋甚

 「根津のたいやき」から根津神社方面へ数分歩くと見えてくるのが、老舗「甘味処 芋甚」です。1912年創業で、元は焼き芋を扱っていたそうですが、関東大震災を機にいわゆる“ミルクホール”のようなお店へと業態を変え、その後今の甘味処スタイルに落ち着いたのだとか。店内で食べられるスペースのほかに、通りに面した持ち帰り用カウンターも設けられており、食べ歩きにも最適です。

 現代的でくつろげる空間デザインは、34歳のときに父の営んでいた同店を引き継いだ4代目店主・山田博康さん発案の改装によるもの。ですが、店先と店内には、地元に住む常連のイラストレーターが寄贈したという“改装前のお店を描いたイラスト”も飾られており、地元で息づいてきたお店の歴史もしっかりと感じさせてくれます。

「小さい頃から父が働いているのを見てきたので、引き継いだときに大きな苦労はなかったですね。長く愛してくれているお客様のためにも、できる限り昔から続く味を守れるように頑張っています」(店主の山田博康さん)

 SNSを見てふらりと訪れたカップルから、長らく通っている地元のマダムまで、訪れるお客さんたちを魅了しているのが、自家製のバニラアイスクリームと小倉アイスクリーム。この味を求めて足しげく通う常連さんは後を絶ちません。

●「アベックまめかん」(700円)

 店内でいただくのは、レトロなネーミングセンスが可愛らしい「アベックまめかん」。その名の通り、名物のアイスクリーム2種類を贅沢にいただけるこのメニューは、どちらのアイスにするか選べなかったお客さんの要望で誕生したのだとか。アイスの魅力を邪魔しない程よい甘さのあんこと黒蜜、そしてプルプル食感の寒天とのバランスは絶妙です。なかでも心を奪われたのが小倉アイス。とろける口どけのアイスはなんと牛乳不使用。豆の濃厚さのみで作っているという老舗の技には驚かされます。

●「バニラアイスモナカ」「小倉アイスモナカ」(各150円)

 新鮮な牛乳に粉ミルクやコンデンスミルクなど、実に4種類の乳製品を組み合わせたバニラアイスクリームは、滑らかな口当たりなのにも関わらず、まるで氷菓のようにさっぱりとした後味が特徴。その秘密は、上白糖の上品な甘みと卵を使っていないことにあるのだそう。パリパリ食感の香ばしいアイス専用モナカと共に頬張れば、夏の暑さも吹き飛ぶはずです。

甘味処 芋甚

所在地 東京都文京区根津2-30-4
電話番号 03-3821-5530
営業時間 11:00~18:00(L.O.17:40)
定休日    月曜(2026年10月〜2027年3月は月・火曜)

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