日本の伝統文化「桐箪笥」を世界へ届ける提案がベストアクションに

 厳正な審査のもと、ベストアクション・学生投票特別賞のダブル受賞を果たしたのが、チーム「パイオニア オブ パウロニア」。日本の伝統文化「桐箪笥」を世界へ届け、文化継承と地域経済の活性化を同時に実現するというアイデアで、大学4年生の神藤左智さんがひとりで考えたアクションです。

 神藤さんは「母親や祖母が着物をよく着ていたご縁で桐箪笥のことを知ったのがきっかけです。実際に、桐箪笥を製作する伝統工芸企業の方にお会いした時に、海外からの問い合わせが来ているけれど、英語対応が難しく、桐箪笥を紹介できないという話を聞いて、こんな素晴らしい文化なのに勿体ない」と感じたのだそう。そこで神藤さんは、英語対応ができる基盤をつくり、海外顧客と直接取引をしたり、インバウンド向けの工房体験を通じて「伝統工芸×国際化」の新たなビジネスモデルを実現したいと考えました。

 各チームのアクションは、どれも長い時間をかけて取り組んできた熱量を感じるものばかり。そんな中、審査員からは「パイオニア オブ パウロニア」に対して実際の工房が抱える課題に寄り添い、そこから着想を得た具体的なアクションであることに注目。地域での展開や世界への拡がりも感じさせる期待感、そして何より桐箪笥への熱意がベストアクション選出の決め手になりました。

 ゲスト審査員の井上咲楽さんは、ベストアクションを受賞した「パイオニア オブ パウロニア」に対して「桐箪笥は、嫁入り道具という認識しかなかった。けれど、桐箪笥は着物をしまうためだけでなく、金庫として使ったり、ブランドバッグを保管するためにも活用できると伺いました。海外の人の視点や現代のスタイルに合った方法で楽しんでもらえたら可能性も広がりますよね。話しているときの神藤さんの楽しそうな表情も印象的で、ワクワクしながらお話を聞き入ってしまいました」とコメント。

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