「あともう一歩」で失敗に終わり涙が…我に返った“年下夫の一言”
――心が折れることはなかったのでしょうか。
食事の管理をはじめ、体のケアを徹底的に取り組んだおかげか、50歳のときに、卵が6個取れ、4個が胚分割したのですが、あともう一歩、というところで失敗に終わり、帰りのタクシーの中で泣いてしまったことがありました。でもその時夫が言った言葉が秀逸だったんです。
「なんで泣いてるの? 僕はそんな簡単に妊娠するものじゃないと思っているし、僕らよりももっと苦労している人もたくさんいる。泣くようなことじゃない」
結果が出ない時間が続き、どこかで自分を責める気持ちが強くなっていたのですが、想定外の夫の言葉に、驚いて涙も引っ込みました。下手に慰められるより、すっきりしました(笑)。
――不妊治療についてのパートナーのスタンスは、どのようなものだったのですか。
夫は、子どもはいたら楽しいかなくらいの考えでした。不妊治療が始まっても、「協力はするけど、絶対に欲しいと思っているわけではないからね」というスタンス。ただ、治療を海外でするようになって、英語ができる夫が担当医と私との間で通訳役を務めざるを得ない状況になったんですね。そうすると治療のことをきちんと理解して私に伝える必要があるし、自分が求められていることも論理的に理解できたようで、段々と主体的に取り組んでくれるようになりました。
この経験から、男の人が担当医と話をするのはすごく大事なんじゃないかって。たとえば、タイミング法にしても、「あなた今日、タイミングだから早く帰ってきてね」ってこっちも言いづらいじゃないですか。でも、担当医から「こういうふうにタイミング取らないとできませんからね。できますか?」と説明いただけたら、女性の心の負担も減るんじゃないかと思うんですよ。夫婦喧嘩も減ると思う。
