ミッドセンチュリーモダンが満開、ルート66文化に心ときめく
自由・冒険・夢。これらがすべて詰まった古きよきアメリカを象徴する伝説のハイウェイ「ルート66」。
2026年に100周年を迎えるこのマザーロードを旅するシリーズの第2回は、ニューメキシコ州アルバカーキから、ルート沿いにある可愛いホテル&モーテルをご紹介します。
さて、ルート66が誕生した1926年。当時、アメリカではわずか5年ほどで自動車の登録台数が900万台から2000万台以上へと急増しました。
そして、自動車で長距離移動する旅が、自由で希望に満ちたまったく新しいライフスタイルとして脚光を浴びたのです。
そこで全米各地に続々と登場したのが、気軽に車で乗りつけて泊まれる「モーター・ホテル(=モーテル)」。ルート66にも伝説的なモーテルがたくさん誕生し、そこには、時代の気分を反映した最先端のデザインがふんだんに取り入れられました。
モーテルは、単なる宿泊施設ではなく、時代を象徴するカルチャーのひとつとなったのです。
美しくよみがえった伝説の名建築モーテル
◆The Imperial(インペリアル)
そして、現在。アルバカーキのルート66沿道には、古い歴史をもつヴィンテージモーテルをスタイリッシュに改装した、さしずめ “ネオモーテル” といったような空間が登場。この街を旅する目的のひとつとなっています。
「EDo(East Downtown)」地区にたたずむ「インペリアル」は、1964年に建設された名建築モーテルを受け継いで2024年にオープンした話題の一軒。
建築を手がけたのは、ミッドセンチュリーモダンを代表するクリエイターデュオ、ウィリアム・クリーゼルとダン・パーマー。1960年代に一世を風靡した「ジェットエイジデザイン」がとても新鮮です。
さらに、今の時代を反映したサステナブルな要素も取り入れることで、心地よい空間に仕上がっています。
そして、アメリカ南西部のモーテルの特色といえば、リゾート気分を満喫できるプール付きであるところ。「インペリアル」にも可愛い水辺の空間が用意されています。
ニューメキシコの太陽の下、プールでひと泳ぎすれば気分爽快。
プールサイドには、フードホール&カクテルバー「インペリアル・ダイヴ(The Imperial Dive)」があり、ミクソロジストが作るカクテルの美味しさも評判です。
また、フードホールではラテンフレーバーの南アメリカ料理、ヴィーガン・メキシカンなどを気軽に味わえ、グルメスポットとしても人気です。
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- 構成・文=矢野詔次郎
写真=鈴木七絵
協力=GO USA - category
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