象サンも、鹿サンも、ワニサンもいます
この保護区の目玉はスリランカ豹だが、他にも固有種のセイロン象などの人気者も多数。豹の登場のようにジープが一斉に集まることもないので、アフリカのサバンナを彷彿させる広々とした湿地帯を眺めているだけで、気分が和む。水辺にはジィーッと微動だにしないワニがあちこちにいて、ワイルドな雰囲気。近くに鳥がいたりするとハラハラしてしまう。ジープを走らせれば走らせるほど、いろいろな動物に会えるワンダーランドだ。
2時間ほどして、国立公園内で唯一車から降りられるポイントへ。ここでホテルから持参のお弁当を開き、しばし朝食。海の見えるロケーションにこれまた和む。草原内を走っていても、彼方に海が見える風景が、実にスリランカ的。ケニアやボツワナだと見渡す限りのサバンナだろうが、この海が見える景色が過酷さを薄くしているような。園内は自然保護区なので、もちろん弱肉強食の世界なのだが、どこかノンビリとした空気が漂う。
10時半。日がだんだん高くなってきたので、朝のサファリもお開きに近づく。動物とて暑い時間は動かぬわけで、ましてや夜行性の豹は完全お休み状態。これからサファリという寝坊組のジープとすれ違いながら、ホテルへの帰路につく。あっという間の4時間あまり。
子供はもちろん大人も熱くなるサファリ体験に見事にハマる。日本からスリランカなら、アフリカに行くより断然容易。しかもインドの虎のように見つけること至難、というのでもないので、とてもおすすめ。ついでに紅茶を飲んで、アーユルヴェーダを受ければ完璧スリランカだ。
2015.12.08(火)
文・撮影=大沢さつき