宇多田ヒカルを手がけたエースが宣伝を担当
山口 打ち出し方や存在感は、初期のSuperflyを彷彿とさせますね。今はソロですけれど、デビュー時はギタリストと2人組でしたし。ただ、ファン層がちょっと違いますね。
伊藤 というのは?
山口 30代以上の音楽好きの男性ファンが付いているのは、初期のSuperflyと同じなのですが、10代の女性ファンが結構いるようです。ヒット曲が出る前に、ライブシーンでこの層を掴んでいるのが興味深いですね。
伊藤 あの声は10代の女子にも刺さるんですね。確かに騒がれているだけあって、彼女の声は魅力的。ソウルフルで脳天にグサッとくる感じ、ジャニスって形容されている通り、それを知っている世代にはたまらない。ただ悪く言うと暑苦しくて、古臭いとも言えるんですが、それを今の時代がどう受け入れるかですよね。それ次第で、このGLIM SPANKYの未来がどう開けていくか、楽しみです。
山口 デジタル時代の音楽ビジネスを担うスタッフを育てるためのセミナーを2014年の秋から始めたのですが、その「ニューミドルマン養成講座」(外部サイト)に、宇多田ヒカルやAIを売った有能な宣伝マンであるユニバーサルミュージックの梶望さんに、7月、ゲスト講師で来てもらうことになっています。実はその梶さんが、GLIM SPANKYの宣伝担当なのですよ。レーベルのエースが担当というのは、レコード会社にとって、期待のアーティストということでしょうし、宣伝プランニング立案の考え方が伺えそうなので、楽しみにしています。
伊藤 面白そうなんでその回のニューミドルマン、伺います。
山口 是非。伊藤さんはニューミドルマン養成講座の出席率高いですよね(笑)。
2015.06.30(火)
文=山口哲一、伊藤涼