車窓には世界初の技術が
Supreme Class専用のWi-Fi環境には、AGCが開発した5G対応の透明ガラスアンテナを採用。窓ガラスそのものにアンテナ機能を持たせるこの技術は、鉄道車両への導入は世界初だという。動画視聴はもちろん、ウェブ会議も快適に行えるレベルの通信品質を目指した設計に。時間制限なく利用できる点も、ビジネス利用者にとっては心強い。
ヘッドレスト部分に搭載されたシートスピーカーにも、最先端技術が投入されている。NTTの特許技術「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」により、周囲への音漏れを最小限に抑えながら、特定の範囲に音を届ける。公共交通機関への導入は国内初だ。手持ちのスマートフォンをワイヤレスでペアリングすれば、音楽や動画の音声がヘッドレストから直接届く。それだけで、この旅の格がぐんと上がる。
静粛性へのこだわりは、ハンガーにまで
10号車のキャビンに移ると、ソファがない分やや小ぶりだが、1名での利用としては十分な広さ。基本的な設備はすべて7号車と共通している。
特に印象的だったのは、静粛性の高さだ。車外の騒音・振動を低減する床板構造、反射音を抑えるソフトマテリアルの壁材――そして、揺れと音を低減するよう特別に設計されたハンガーラックまで。見えないところへの細やかな配慮が、空間全体の品質を底上げしている。
座席横には、航空機への持ち込みサイズ(55cm×40cm×25cm以内)のスーツケースを収納できるスペースが。1~2泊の出張や国内旅行に必要な荷物は、このスペースひとつで完結しそうだ。個室に入ってすぐにスーツケースをしまえば、荷物の負荷から一気に解放され、急ぎ荷物を取り出したいときは、サッと横から取り出せる。最先端技術はもちろんのこと、ハンガーラックや荷物スペースに通底するこのストレスフリーな設計の数々こそ、上質な設備を求める旅人のニーズに応えているのかもしれない。
Supreme Classが提供する設備やサービスは、単なる座席のアップグレードに留まらない。移動という行為そのものを、目的地到着のための「手段」から、それ自体が価値を持つ「体験」へと昇華させるのだ。商談前の集中した作業時間として。大切な人との特別な旅として。あるいは、ただ自分だけの静謐な時間として――。Supreme Classの洗練された空間に身を預けて、至福のひとときを手に入れたい。
●Supreme Class
https://railway.jr-central.co.jp/supremeclass/
・東京-博多間で運行するN700S系の一部に順次導入予定。
・個室タイプの『Cabin(キャビン)』が10月1日よりサービス開始。半個室タイプの『Seat(シート)』は2027年度中にサービス開始予定。
・7号車(2人利用可能席):東京−新大阪間 6万500円。東京−博多間 9万220円。
・10号車(1人席):東京−新大阪間 4万2100円。東京−博多間 6万3620円。
※料金は、エクスプレス予約・大人片道1名あたり・のぞみ号・通常期利用
