トムは「子どもが生まれたら専業主夫の道も」
Z世代の憧れのカップルの婚約の噂は、ちょうど芸能界の結婚ブームと重なっていた。とくに、人気ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(2016~2025)の子役として名を馳せたミリー・ボビー・ブラウンが20歳で結婚して養子を迎えたことは「保守化するZ世代の早婚化」として話題になった。
しかし、現実に早婚化が増えているわけではない。米国で25~29歳の既婚者は3割に至らず、30年前の同年代の5割から大きく減っている。ひとつ上のミレニアル世代と比べても、Z世代の晩婚化傾向は強まっている。
長らく結婚とは、将来の経済的安定を得るための「人生の基盤づくり」だった。しかし、女性の経済的自立が進むにつれ、初婚を急がず、キャリアを安定させてから選ぶ「人生の集大成」としての結婚観が広がっている。一方で不景気の打撃が大きい低所得層の非婚化も進んでいることから「結婚がステータスシンボルになってしまった」と嘆く専門家もいる。
ある種、婚姻という制度自体が階層化され、若く健全な結婚自体が「贅沢」に近づいていっているような文化的な潮流が感じられる。
もちろん、トムデイヤは上流中の上流だ。キャリアを固めてから秘密裏に結婚していた2人の総資産は推定5,500万ドル(約85億円)以上。新郎側の父親いわく、相手方の実家でプロポーズしたトムは「普通の男なら一番葛藤する」結婚指輪の値段についての悩みはなかった。派手な芸能界を好まない性分もあり、子どもが生まれたら専業主夫の道も考えているという。
お互いスターダムを築いたトムデイヤが結婚したのは、アメリカの初婚年齢の中央値とほぼ重なる30歳ごろだった。20歳のころ出逢い、友人として仲を深めてお互いキャリアを支えてきたカップルが適齢期でゴールインするというのは、いま一番憧れられるハッピーエンドなのかもしれない。
