食事を変えて1週間後には体に変化が

――食事を変えた成果が実感できると、それが続けていくモチベーションになると思うのですが、坂本選手の変化は最初どんなところに現れましたか?

 アスリートなので体の変化には敏感で、1週間後には「集中力が最後まで持ちます」「朝、起きられるようになりました」と言っていました。

 食事のバランスが整うと、一般の方でも2週間を過ぎた頃から、むくみにくくなったり、朝すっきり起きられるなど、体調の変化を感じられると思います。

 ダイエットでは体重に意識を向けがちですが、変化が現れるのは体重よりも体調が先なので、そこに目を向けてみてほしいです。1カ月ほど続けていれば、顔色が明るくなったり、肌や髪にツヤが出てくるなどの変化も感じられると思います。

――坂本選手の1カ月後の変化は、いかがでしたか?

 1カ月間、ほぼ完璧にこなしてくれていて、「これまでは月1回ペースで体調を崩していたけどそれがなく、体調がとても安定している」と言っていました。そして、「食べる量を増やしても体重は増えない」ことが身をもってわかり、食事へのネガティブな印象がようやく拭えてきたように感じました。

――そこからオリンピック本番まで、食事改革は順調に進んだのでしょうか?

 実は、2025年10月のフィギュアスケートグランプリシリーズでフランスに滞在していた坂本選手から「疲れちゃって、食欲がない」という電話がかかってきたことがありました。

 詳しく聞いてみると、調理よりも片付けが面倒で作る気力がないというので、「ちょっと待って! 大前提として、無理して作らなくていいという話だったよね。カップスープやインスタントのお味噌汁で十分だし、コンビニや外食で対応する方法があったよね?」と伝えたら、「あ、そうだった」と肩の力が抜けたようでした。

 そこまで順調にきていたことと、もともと努力家なので、やるなら手作りのほうがいいだろうとか、ちゃんとやりたいという気持ちが強くなってしまっていたんだと思います。坂本選手に限らず、女性は真面目な方が多いので、必要以上に頑張りすぎてしまう傾向がありますよね。だけど、短期間だけちゃんとできても、それが継続できなければ意味がありません。もし、頑張りすぎてしまう自分に気づいたら、「それを一生続けられるの?」と問いかけて、自分をラクにしてあげてほしいです。

» 後篇を読む:ミラノ五輪の前にニキビ「久しぶりすぎて、対処法を忘れちゃった」坂本花織選手の肌&体を健やかに変えた“一般の人”もマネしたい食事術「5つの輪っか」とは?

高柴瑠衣(たかしば・るい)

2016年、味の素株式会社入社。プライベートでは人命救助を行うライフセービング活動に取り組んでおり、29歳で日本一のタイトルを獲得。スポーツにおける食事の大切さを自身の体験として実感し、育休・産休を経て2024年「ビクトリープロジェクト®︎」メンバーになる。

協力 ビクトリープロジェクト®︎

https://www.ajinomoto.co.jp/sports/victoryproject/

次の記事に続く ミラノ五輪の前にニキビ「久しぶりすぎて、対処法を忘れち...