職人の超絶技巧を秘めたアートピース

モダンで幾何学的なデザインがメゾンのスタイルを体現する「リフレクション ドゥ カルティエ」。対照的なカットのダイヤモンドをミックスすることで、どの角度からも光を取り込み倍増して輝きを放つ優れた意匠。
均整のとれたプロポーションから受ける印象はシンプルかつクリーン。アールデコ様式さながらに緻密に設計されたジュエリーは、まさに身につける建造物とも言える。
バゲットカット、プリンセスカット、トロイディアカットのダイヤモンドを用いたジュエリー。鉱物としての鋭く硬い魅力を残しつつ、骨格や動きに沿うフレキシブルさや絹のような肌あたりに仕上げた裏面に職人の超絶技巧を秘めたアートピース。
オートクチュールの刺繍から着想を得たリング

オートクチュールの刺繍から着想を得た「ブロドリー ドゥ カルティエ」。フェストゥーンセッティングを軸に、ラウンドブリリアントカットにはベゼルセッティング、マーキスカットにはV-プロングセッティングを使用。メタル部分を極力薄く細く仕上げ、糸でモチーフを縁取ったようなデザインに。
中央のソリテールリングは誕生年を冠した「1895」。カルティエがジュエラーとして初めて軽く堅牢なプラチナを用いて4つ爪セッティングのリングを制作したコレクション。
サイズとクオリティを均一に揃え、一糸乱れぬ調和をもたらすダイヤモンドの選定もまた特筆すべきポイント。「ブロドリー ドゥ カルティエ」はレースのように肌が透けて軽やかなので、他のリングとレイヤードしても素敵。センターストーンが2.51カラットの「1895」は花嫁の永遠の憧れ。
※記事中のWG=ホワイトゴールド、PT=プラチナを表します。
カルティエ

2025.06.06(金)
Edit&Text=Ayano Endo
Photographs=Toshimasa Ohara(aosora)
CREA 2025年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。